フェミニズムの歴史① - 世界史に残る女性運動家たち / 日本の代表的なフェミニスト
更新日:昨今さまざまな場所で見聞きするようになった「フェミニズム」「フェミニスト」。これらに対し、多くの人々は 次のように理解している。
- フェミニズム
-(男性に虐げられてきた)女性の権利を主張する思想 - フェミニスト
- フェミニズムを支持する人々
上記は間違いではないが、フェミニズムの本質からは程遠い。フェミニズムの本質は次のとおりだ。
- 革命(家庭崩壊、倫理道徳の喪失)
- 国家の弱体化
フェミニストたちは「可哀想な女性を救済する」という美辞麗句を並べ、「フェミニズムの悪魔的な本質」を覆い隠している。
本シリーズでは3回に分けて「フェミニズムの起源と歴史、社会への悪影響」について言及していく。
まず第1回目の本稿では、後世のフェミニズム運動に多大なる影響を及ぼした女性運動家たちについて解説する。
はじめに
英語の「History / 歴史」という単語は「His Story / 彼の歴史」が語源だと言われている(※ 諸説あり)。まさしく人類歴史は、その大部分が男性中心に構成されてきた。
しかし、歴史に名を刻んだ女性がいなかったワケではない。むしろフェミニズム運動においては、女性たちが旗手となり 現在へ至る流れを作ったと言える。
ここからご紹介するのは、現代フェミニズムの起源となった、革命時期に活躍した女性運動家(作家、思想家、哲学家)たちだ。
サッフォー(紀元前630~570年 推定)
世界最古の女性詩人。「女性の愛と欲望」を描いたシンボル的な古代文化人である。
レズビアン(女性同性愛者)という言葉は、サッフォーが生まれたレスボス島を由来としている。
※「サッポオ」「サッポー」と表記されることもある。
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン(1098~1179年)
中世時代の修道女(神学者、作家、作曲家、詩人、ハーブ研究科としても有名)。ドイツ貴族の家門出身であり、女性修道院長になる。中世において最も優れた女性の一人と言われ、2012年には教皇ベネディクト16世によって「聖女」と認定。
一生涯のメンターであり友人であったとされるユッタ修道女との関係によって、女性主義歴史家や神学者からあがめられるようになったとされる。
クリスティーヌ・ド・ピザン(1364~1434年)
フランス文学初の女性職業作家。当時の女性蔑視的な表現に対抗した最初の作家とされる。
オランプ・ド・グージュ(1748~1793年)
フランスの市民運動家であり革命家。フェミニズム運動の世界的な先駆者とされる。
過激な女性人権擁護論者であり「女性と女性市民の権利宣言(通称 女権宣言)」を執筆。
メアリ・ウルストンクラフト(1759~1797年)
イギリスにおける最初のフェミニズム運動家。作家であり 哲学者。「女性の権利の擁護」を執筆。男女間に先天的な優劣はなく「教育の欠如」によって女性が劣等に見えるだけだと主張。
そのため 女性にも男性同様の教育機会が与えれるべきと訴え、男女は互いを排他せず「相互関係」の中で互いを理解すべきと主張。
未婚の母ゆえに、生前は堕落した女性・無神論者とされた。
1960年代にアメリカで始まった 第2波フェミニズム運動をきっかけに注目をあびる。著書「女性の権利の擁護」は、現在においてもフェミニズム理論の古典とされている。
日本の代表的フェミニスト
続いて、現代日本における代表的なフェミニストをご紹介する。
上野千鶴子
社会学者、東京大学名誉教授。自身をマルクス主義フェミニストとし、社会主義を善としている。
著書には「家父長制と資本制 - マルクス主義フェミニズムの地平」「在宅ひとり死のススメ」「おひとりさまの老後」などがある。
田嶋陽子
日本を代表するラディカル・フェミニスト。女性学研究家、英文学者、タレント、歌手である。
社民党党首の土井たか子氏や幹事長の福島瑞穂氏らに誘われ、参議院議員に立候補し1期務める。その後 離党。
選択的夫婦別姓制度の導入に賛同、過去には結婚制度自体を批判している。
( 参考:選択的夫婦別姓における左翼の本音 )
「女性はパン(職業)を、男性はパンツ(家事)を」というスローガンを掲げ、性別役割分業を批判。自分の生活は自分でマネジメントし人任せにするなと主張。
著書には「愛という名の支配」「もう男だけに政治はまかせられない」などがある。
日本の代表的フェミニストたちの思想・略歴から、マルクス主義への傾倒や 土井たか子氏、福島瑞穂氏 との関わりが分かる。
フェミニズム推進派が本心で何を考えているのかが透けて見えそうだ。
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