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黒人の貧困問題と犯罪率の真相 - 米国黒人GDPは世界18位!?

更新日:黒人の貧困問題と犯罪率の真相 - 米国黒人GDPは世界18位!?

ブラック・ライブズ・マターで、黒人にまつわる人種問題が注目。アフリカ系アメリカ人には、麻薬、犯罪など悲しいニュースが普段から多い。

本稿は、世間の論調と 真逆のデータを調査した。具体的には、黒人社会がもし不幸と言うならば、その不幸の原因は何なのか?


本稿の結論ではこうなる。

  1. 黒人が不幸である原因は、経済的問題ではない
  2. 黒人が不幸である原因は、深刻な家庭崩壊
  3. 家庭崩壊は、人種が原因ではない
目次
黒人の貧困問題と犯罪率の真相 - 米国黒人GDPは世界18位!?

米国黒人GDPは 世界18位?

GDP2008


黒人の収入を合計し、黒人のアメリカを 一つの国だと仮定する。2008年のGDPは、7億2,600万ドル。黒人のアメリカ国は、トルコに次いで 世界18番目に豊かな国 であることがわかった。

日本でも裕福そうなイメージのあるスイス、ベルギー、スウェーデンよりもリッチなのだ。



(ウォルター・ウィリアムズ教授 wikipediaより)


これは、著名な黒人経済学者 ウォルター・ウィリアムズ教授の指摘。

1863年 リンカーン大統領による「奴隷解放宣言」。それから1世紀あまりで、黒人の地位が劇的に上昇した。「自由の国アメリカ」だから、それが可能だった。というのが、ウィリアムズ教授の見解。


彼の主張によると、

  • 人種問題は、かつての黒人の問題ではなくなった。
  • アメリカの黒人家庭の70%がシングルマザー家庭というのは問題だが、それは人種問題とは関係ない。

という。

差別がないとは言わない。それが問題でないとは言わない。しかし、それが黒人社会を不幸にしている主要なファクターではなく、家庭崩壊こそが 黒人社会の本当の問題だというのだ。

アメリカンドリームは すべての人種に

黒人のアメリカンドリーム


ウィリアムズ教授自身が、貧しいシングルマザー家庭で育った。しかし「何もなかった私が今、全米で 上位5%以内に入る収入を得ている。これは アメリカの偉大さを示すものだ。」

現在 スポーツ、芸術を始めとして、社会で活躍する黒人は多い。マイケル・ジョーダンに憧れたバスケット少年は、日本でも数えきれない。世界最強の軍を統率したコリン・パウエルは、後に国務長官も歴任。


逆境を跳ね除けて成功した アメリカンドリーム。これらにこそ、もっとスポットライトを当てるべきというのが、ウィリアムズ教授の主張だ。

「物質的貧困」はほぼ解決済み

  • 貧困層の定義。2006年 米国国勢調査の基準では、「4人家庭で年収約2万ドル(約220万円)以下」。その貧困層のタンパク質、ビタミンなどの栄養素摂取量は、中高所得層とほとんど変わらない。
  • 1971年 カラーテレビを所有していた世帯は43%。2001年では、貧困世帯の97%が所有。さらにその半数が2台所有。
  • 貧困世帯の46%が マイホームを所有。


アメリカにおいて、「物質的貧困」はもう核心的問題ではない。そもそも 古き良きアメリカ時代の方が、貧困層は多かった。それなのに、むしろ社会は倫理的だった。

「精神的貧困」こそが黒人の悩み - 家庭崩壊・麻薬・犯罪

精神的貧困と人種問題は関係ない


精神的貧困
の定義。ウィリアムズ教授によると、「健康な家族の発達、労働倫理、および自給を妨げる行動と価値観の欠如」。

これらが産み出すのは、「薬物およびアルコール中毒、犯罪、暴力、投獄、違法性、ひとり親世帯、依存症を含む病的なライフスタイル」。

家庭崩壊こそが、黒人が抱える問題の本質。悲しい家庭が犯罪、暴力、依存症などの温床になっている。これこそ、黒人社会が苦しむ本当の問題。そして 家庭崩壊は、人種のせいではない。

進行する家庭崩壊

未婚母から誕生した黒人赤ちゃんの比率

黒人家庭の77%が シングルマザー

黒人家庭で、ひとり親急増


10代のアメリカ黒人女性が、どんどんアメリカ政府を(経済的な意味で)夫として結婚。2015年には婚外出産数が 77.3%に到達*。父親が家庭にいない、黒人の子供たちが既にマジョリティー。

毎年、「100万人もの未婚の10代黒人女性が妊娠」している。残念ながら、こうした家庭では暴力、様々な虐待の対象となりがちだと 多くの統計が示している。

家族崩壊と比例して 犯罪者も増加

黒人の犯罪率

犯罪に占める黒人率は、1940年で19%。この時代の黒人層は、裕福でなくとも 安易な犯罪には走らず道徳的だった。


それが 1960年代後半に急上昇。1975年には 49%に到達していた。

殺人逮捕人種別の統計 by 2018年FBI

このグラフは、2018年における 米国の逮捕された 殺人事件の加害者を、人種別に示したもの。人口13%の黒人が、この統計では53%。

ウェルフェア・マザーは おトク?

黒人の妊婦


黒人犯罪率が高い理由とは 何だろう? 黒人の最高裁判事クラレンス・トーマスによると、次のような見解がある。

民主党のシングルマザー保護政策が裏目に出て、父親不在の黒人家庭が増えたせいだ。

シングルマザー保護政策 *を簡単に説明すると、結婚せずに子どもを産んだほうが 生活保護を多くもらえるシステム。

無責任で 暴力を振るうかもしれない男性と 結婚をするより、福祉をもらった方が楽。この政策で、今も未婚の母が増加中。それも10代が多い。

かと言って、今さら突然に 支援を打ち切るのは困難。そして 福祉の沼に浸かると、なかなか抜け出すことは難しい。


* シングルマザー保護政策 - ひとり親家庭の現金扶助制度(AFDC、TANF)。受給者のほとんどが母子家庭。受給しているシングルマザーは「ウェルフェア・マザー」とも呼ばれる。残念ながら、アメリカにおけるウェルフェア・マザーの一般的なイメージは、未婚で出産し、仕事をせず福祉をもらう自堕落な母というもの。アメリカの伝統的価値観では、勤勉が重要な要素とされる。

* ウェルフェア welfare = 福祉

福祉に負けた 黒人社会

もう一人の黒人経済学者 トーマス・ソウェル氏の主張はこうだ。南北戦争、公民権運動でも負けなかった黒人の歴史は、「福祉」に負けた。

数世紀に渡る奴隷制度と差別を生き残った黒人家庭は、自由な福祉国家で急速に崩壊し始めた。未婚の妊娠に助成金を与え、福祉を『緊急避難」でなく「生活様式」にしてしまった。

福祉50%増加で、婚外出産数が43%増加

米国予算局 局長であった経済学者 ジュン・オニール氏の調査によると、福祉の増加と婚外子出産率には 相関関係が見られた。

福祉50%増加で、婚外出産数が43%増加

シングルマザー家庭で育ったら?

片親家庭で育ったら

(The Heritage Foundationより)


では シングルマザー家庭で育った場合、どういう傾向があるのだろうか?

結果は上記の通り、決して望ましい環境とは言い難い。


筆者の身内にも、シングルマザー家庭はある。それぞれ個別の事情を知ると、胸が痛む。ましてや本人達が望まず、その境遇にある方々を 蔑視するものでも決してない。

これらの資料が すべてとは言わない。が、ある意味 偏見を置いて、客観的にこのデータが示すものを ご判断頂きたい。

家庭内暴力、麻薬、アルコール依存、ネグレクトを含む虐待。率直に言って、福祉に過剰な依存をする ひとり親家庭に多いというデータは、私たちの肌感覚と矛盾しないだろう。身も蓋もない言い方になるが、勤勉でなくなると 人間性を失ってしまう。


それは一方で、理不尽で困難な環境の中、日々努力し、奮闘するシングルマザーたちを一緒にしてはいけないことも意味する。本稿の意図はそこに無いことを、もう一度明確にしておく。

福祉依存は 子供に悪影響

福祉の影響

ジューン・オニール教授によると、子供に与える福祉依存の影響は他にもある。子供たちが将来、社会でひとり立ちする力にも、福祉は 悪影響を及ぼしていることが判明した。

人生とは 時にうまくいかないもの。緊急事態として、福祉がセーフティネットの役割を果たすことも あるだろう。しかし、やはり勤勉であってこそ 私たちは健全でいることができる。

結論:黒人の本当の問題は 家庭崩壊。課題は福祉

マーティン・ルーサー・キング牧師


古き良きアメリカの時代。アフリカ系アメリカ人達は、保守的で愛国心に溢れ、日曜日には家族で教会に行き、父親は家族を大切に養い、勤勉で暴力を振るうことなどなかったそうだ。

1963年、キング牧師に率られて公民権を勝ち取った世代。彼らの映像を観て、品格を感じるのはそのせいだろう。自尊心、気高さが滲み出ている。

1964年 民主党ジョンソン大統領が「貧困との闘い」を目指して、アメリカの福祉政策は一気に拡大。その政策と反比例して、黒人貧困層が心身共に 一層貧しくなったのは実に皮肉だ。

家庭には 父親が必要

黒人の子供


かつて黒人の赤ちゃんだった方々も、今や成人。彼らに 聞いてみて欲しい。「福祉より、父親にいてほしかった。」みんな、そう答えるのではないだろうか。

誰だって 愛のある家庭に育ったなら、暴力行為を働くなんてしない。政府は、福祉政策の見直しを。国民は、自分たちの家庭の見直しを。

黒人の大男達が 暴力と略奪に走る映像が、SNSで溢れている。彼らはそうした環境で育ったのだろう。愛に飢えた子供達が、彼らに重なって仕方がない。

愛のある家庭こそ、犯罪抑止への最高の防波堤

幸せそうな仲良し家族


愛のある家庭を、社会に取り戻すのだ。暴動参加者である黒人の皆さんも、これには同意するだろう。これが 今回のBLMで、黒人と犯罪について調査した 筆者の結論だ。


*本稿の論点とはずれるが、母親たちがアメリカ政府を父親代わりとすることで、アメリカ財政は大幅に悪化。1981年「アメリカ政府はこれ以上、シングルマザー家庭の父親になれない」と言って誕生したのが、レーガン政権だった。

この記事のまとめ

黒人の貧困問題と犯罪率の真相 - 米国黒人GDPは世界18位!?
  • 黒人が不幸である原因は、経済的問題ではない
    → アメリカ黒人のGDPは世界18位
  • 黒人が不幸である原因は、深刻な家庭崩壊
    → シングルマザー率70%
  • 家庭崩壊は、人種が原因ではない
  • 税制上、未婚家庭がトクをする歪な福祉制度に問題があった。