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「ショックドクトリン」の要約と事例 - 戦争・天災を利用した「新自由主義経済」の強制移植

更新日:「ショックドクトリン」の要約と事例 - 戦争・天災を利用した「新自由主義経済」の強制移植

ショック・ドクトリン」について、事例を用いて分かりやすく解説していく。


ショックドクトリンとは「天災、戦争、パニックによる混乱のどさくさに便乗して、新自由主義経済システムを導入する手法」だ。

ディープステートが世界をマネーで支配するために用いた手段であり、驚異的なスピードが その特徴。国民がパニックから立ち直る前に 国家資産の強奪システムを完成させてしまうのだ。


したがって我々日本国民は、平時からショックドクトリンを認知し、警戒しておく必要がある。2020年 コロナパンデミックも、ショックドクトリンに利用されかねないというのだ。

目次
「ショックドクトリン」の要約と事例 - 戦争・天災を利用した「新自由主義経済」の強制移植

ショックドクトリンとは?

前述通り、ショックドクトリンとは「天災、戦争、パニックによる混乱のどさくさに便乗して 新自由主義を導入する手法」だ。

新自由主義とは事実上「国家インフラ資産(石油、不動産、水道など)を、外国資本へ自由に売却できる経済システム」。

そんなシステムを、国民は通常の精神状態では受け入れない。

戦争・天災のどさくさに新自由主義経済システムを導入

新自由主義経済学者:ミルトン・フリードマン

そこで「ショック療法が必要」だと説いたのが、ハンガリーからのユダヤ系アメリカ人 新自由主義経済学者 ミルトン・フリードマン

真の変革は、危機状況によってのみ可能となるミルトン・フリードマン

「パニックのどさくさに紛れて、一気に新自由主義経済システムを導入しちゃえ」という、なんとも乱暴な理屈だ。しかしフリードマンは、この理論でノーベル経済学賞まで受賞してしまった。

ナオミ・クライン著「ショックドクトリン」

ユダヤ系カナダ人ジャーナリストであるナオミ・クラインは、皮肉を込め この手口をショックドクトリンと命名。2007年、同名の著書は世界的ベストセラーに。

ナオミ・クラインは著書でフリードマンの手口を暴露。意図的にテロ・戦争・拷問・処刑まで利用し、国民をパニックに陥れたことを批判した。

ショックドクトリンの要約

別名 惨事便乗型資本主義
 火事場泥棒資本主義
主体 シカゴボーイズ
手順
  1. パニック発生
  2. 新自由主義導入
  3. 国際金融資本が搾取
狙い
  •  ディープステートによる国家資産の略奪。
  •  新自由主義経済システムを世界に拡張することで、「一つの世界市場」を目指す。
結果 1%による99%支配社会(共産主義と同じ)

ショックドクトリンの事例

1973年 チリ軍事クーデター
1983年 中国天安門事件
1991年 ソ連ソ連崩壊
2001年 米国911同時多発テロ
2003年 イラクイラク戦争
2004年 インドネシアスマトラ島沖地震
2005年 米国ハリケーン・カトリーナ
2020年 世界コロナ・パンデミック?

経済閣僚グループ「シカゴボーイズ」とは?

ミルトン・フリードマンによるシカゴボーイズ

シカゴボーイズとは、ミルトン・フリードマンがシカゴ大学経済学部で築いた学派。

世界各国で発生したパニックに乗じて、新自由主義経済の導入を推し進めた。

シカゴボーイズが 世界で暗躍

シカゴ大学経済学部は、世界中にシカゴボーイズを養成する機関へと発展。

1999年には、世界各国政府の経済閣僚で、シカゴ大学経済学部卒業生は25人。中央銀行総裁は10人。その他IMF、世界銀行でも多くの卒業生が要職に就任。

日本でも、民主党政権下における日本銀行の白川方明元総裁は、シカゴ大学院でミルトン・フリードマン自身の講義を受けていた。

「チリプロジェクト」でショックドクトリンの実験

1956年、アメリカ政府の呼びかけにより、チリ・カトリック大学のエリート学生をシカゴ大学経済学部に送る「チリプロジェクト」がスタート。

資金提供源はアメリカ国民の血税、フォード財団、ロックフェラー財団など。

やがて卒業生たちは、母国チリのピノチェト将軍によるクーデター政権下で 経済閣僚、官僚に就任。チリ経済「復興」と称し、母国経済と治安を混乱に陥れ、チリの国家資産を外資に売却。

その政策推進には国民の誘拐、拷問などの人権弾圧が用いられた。

「チリの奇跡」は世界へ

ショックドクトリンの結果、チリ経済は悪化。対外債務は拡大。失業率は30%(前政権の10倍)。99%のチリ国民にとってショック療法は「大失敗」。

一方、一部のエリートには 短期間で莫大な利益をもたらした。多くのメディアは、なぜかこちらの部分だけを報道して「チリの奇跡」と称賛。

これに味をしめた新自由主義者と金融界は、まるで麻薬中毒患者のように新たな標的を探し出した。「次のヤクはどこか?」と。

ショックドクトリンで売却された主な国有資産と、新たな富裕層

チリ電話産業ピラニア
ロシア油田オリガルヒ
米国公共電波パイオニア
中国労働力太子党

ショックドクトリンの3段階と3種類のショック

ショックドクトリンの3段階

① パニック発生 - 本物のショック

天災(津波、地震、伝染病)、戦争(テロ、紛争)、経済(通貨危機、金融ショック)により、国民がパニックに陥る。

この瞬間、「民主主義のないフリーゾーン」が誕生。つまり、たとえ民主主義国家であろうと、独裁・強権発動が容認されてしまう。

② 新自由主義を導入 - 経済ショック

パニックが起きる前から準備していた「新自由主義への移行プログラム」を突如導入。リストラが断行され、失業者が急増。不景気に突入。

③ 外資(国際金融資本)が国家資産を搾取 - 拷問ショック

国民が正気を取り戻す前に、外資が国家資産の買収完了。買収対象は石油、鉄鉱石、水道、電力インフラを始め、鉄道、郵政事業など多岐にわたる。

この時、反対者は逮捕、拘束、拷問。これは言論封殺とともに、国民を恐怖で沈黙させる効果が目的。

IMF・世界銀行の融資条件「早急な新自由主義経済の導入」

救済条件、消火活動

危機が発生した時に取られる対策は、手近にどんなアイディアがあるかによって決まる。
- 中略 -

すなわち既存の政策に代わる政策を提案して、政治的に不可能だったことが政治的に不可欠になるまで、それを維持し、生かしておくことである。ミルトン・フリードマン


ショック発生前から、シカゴボーイズは経済政策案を作成済み
。まるで災害に備えて缶詰や水を準備しているかのようだ。

前述IMFや世界銀行などに潜り込んでいるシカゴボーイズが、ショック状態にある国家への巨額融資条件として、早急な新自由主義経済の導入を迫る。しかもこの時、ショック状態にある国家の経済閣僚もシカゴボーイズである確率が高い。

パニック状態にある政府も国民も、早急に融資が欲しい。ノーベル賞学者の弟子たちが経済政策まで用意してくれている。これを断るのは難しい。結果として多くの場合、IMFの要求を飲んで融資を受け入れる。

経済政策の名は「ショック療法」

ただしシカゴボーイズは、その経済政策の処方箋の名を 「ショック療法」と命名。最初から経済パニックが発生することを、承知の上での政策提言だ。これで突然「自由市場」というフロンティアが誕生。つまり外資が国家資産を買いたい放題になる。

新自由主義ではリストラも自由。国民の雇用も守られない。外資導入で一時的には経済が循環するかもしれないが、利益もまた外資へ取り込まれていく。国土から資源は搾り取られる。外資(国際金融資本)は当該国の国民ではないので、国土が破壊されても心は痛まない。

日本人の感性では理解しにくいが、グローバリストと呼ばれる国際金融資本家には、国境は邪魔なものでしかない。世界を一つの市場にして経済活動をすることで、マネー支配の世界を構築したいのだ。

ショックドクトリンの本質 - 破壊と創造

ニューオーリンズのハリケーン・カトリーナ被害

ハリケーン・カトリーナの甚大な被害を受けて、ニューオーリンズ選出のリチャード・ベーカー下院議員のコメントが話題となった。

これでニューオーリンズの低所得者用公営住宅がきれいさっぱり一掃できた。我々の力ではとうてい無理だった。これぞ神の御業だ。リチャード・ベーカー下院議員


新しいルール、新しい世界を築く前には、一度 伝統をすべて破壊するのがディープステートの戦術。

それも「復興」という美名で推進されるので、厄介だ。

左右対立に見せかけた「両建て作戦」

両建て作戦:ネオリベとショックドクトリン


  • ショックドクトリンを推進した新自由主義・シカゴボーイズは、共産主義を徹底的に攻撃した反共グループ。
  • ショックドクトリン著者で、シカゴボーイズを批判したナオミ・クラインは、社会主義者であるバーニー・サンダースを米国大統領選で支持。


ここで読者諸兄に注意喚起しておきたい。新自由主義は保守思想ではない。右派の仮面を被った共産主義が正体。ショックドクトリンを巡る左右対立は、ディープステートによる「両建て作戦」と見るのが妥当だ。

ディープステートの戦略①『両建て作戦』 - ネオコンも共産主義もDeepStateが産みの親?ディープステートの手口①『両建て作戦』について解説。左右に武器を販売。なんと東西冷戦ですら彼らの茶番

ショックドクトリンは日本でも注意

日本

「パニックを利用した改革」は、新自由主義だけとは限らない。

民主主義国家であろうと、ショック下にあれば「民主主義が存在しないフリーゾーン」が突然できるのだから、それを利用したい人々がいて当然だ。

ショック・ドクトリンの事例
日本戦後の公職追放、
GHQによる洗脳プログラム
アメリカベトナム戦争とカウンター・カルチャー
中国大虐殺と文化大革命

コロナ後のショックドクトリンに注意

2020年コロナウイルスによるパンデミックに乗じて、国連、WHO、IMFが日本に何らかの不自然な「改革」を迫るとも限らない。

事実、2019年IMFは、日本政府に消費税率20%を「提言」。日本国民の選挙で選ばれていない一介の国際機関職員がなぜ?。

日本のパパ、ママたちにはこの危機を敏感に感じ取ってほしい。コロナ禍で マスメディア報道の不自然さに気付いた国民が増加しているのは、不幸中の幸いだ。

日本国民の一人一人が豊かな教養を備え、冷静な判断をすることが求められている。

この記事のまとめ

「ショックドクトリン」の要約と事例 - 戦争・天災を利用した「新自由主義経済」の強制移植
  • ショックドクトリンとは「天災、戦争、パニックによる混乱のどさくさに便乗して、新自由主義経済システムを導入する手法」
  • 911テロ、天安門事件、スマトラ島沖地震、ハリケーン・カトリーナはショックドクトリンに利用されたと指摘されている。
  • 2020年コロナパンデミックもショックドクトリンに利用されかねない。日本国民は豊かな教養を、日々備えておく必要がある。