【書き起こし甲子園決勝戦】どこよりも詳しい2014夏甲子園決勝選の一部始終
2014年8月25日に開催された、第96回 全国高校野球選手権大会(2014夏甲子園)の決勝戦の様子を書き起こしました。見逃した方はぜひご覧ください。
また、試合の詳細が長々と書かれていますが、その後に選手・監督の名言や、今試合ハイライトシーンの紹介コーナーもあります。
なお、TVのBS朝日チャンネルの放送を元に書き起こしております。
※ 以下は、ボールをB、ストライクをSと記述してあります。(例 2S3B → 2ストライク3ボール)
※ バッターが変わるごとに、箇条書きを区切って記述してあります。
大阪桐蔭 vs 三重
大阪桐蔭高校 vs 三重高校の決勝戦は、三重高校の先攻で、13時1分より開始されました。
1回表(三重高校の攻撃)
- ピッチャー返しの打球を、ピッチャーが一瞬落としそうになるが、なんとかキャッチ。(1アウト)
- 2S3Bから、外野へポテポテと転がっていくヒットで出塁。(1アウト1塁)
- 打球が弱くダブルプレーになるかと思いきや、アウトは2塁の1つだけ。(2アウト1塁)
- サードへ方向の打球をキャッチし、スリーアウトチェンジ。
1回裏(大阪桐蔭高校の攻撃)
- 2S3Bから大きくファール。ファールボールを外野手がキャッチしてアウト。(1アウト無塁)
- 外野へ飛んできた打球をキャッチして1塁へ送球するが、1塁手が塁から離れてキャッチしていたためセーフ。(1アウト1塁)
- 1塁ランナーが盗塁しようとしたため、ピッチャーが1塁へ牽制を2回。
1S2Bの状態からファールで2S2Bに。
その後は打つが2塁ゴロ。打球を送球され1塁アウト。しかしリードが功を奏し、ランナーが2塁への進塁は成功。(2アウト2塁) - サード方向へのゴロをが1塁へ送球され、スリーアウトチェンジ。
2回表(三重高校の攻撃)
- 鋭い1塁方向へのファール。その後2S2Bから右中間への2塁打。(ノーアウト2塁)
- 送りバント失敗。打ち上げたボールがキャッチされてアウト。(1アウト2塁)
- 0S3Bから、1S3B、2S3B、フォアボールで出塁。(1アウト1塁2塁)
- 8番中林がレフトオーバーの2塁打。これにより三重高校に2点追加(2-0)。(1アウト2塁)
- 3塁側へのファールをキャッチされアウト。(2アウト2塁)
- ファール, 空振りで2S2B。2S3Bからファールで粘り、フォアボールで出塁(2アウト1塁2塁)
- ファールの後、3塁ゴロ。打球を1塁へ送球され、スリーアウトチェンジ。
2回裏(大阪桐蔭高校の攻撃)
- B → S → B → B → ライト方向へ大きく打球を飛ばす。それを守備がダイレクトキャッチ。滑りこんでのファインプレー!(1アウト)
- レフト前への打球を1バウンドでキャッチし1塁送球。セーフ。(1アウト1塁)
- 2S1Bから空振り三振。しかしキャッチャーがボールのキャチに失敗し、その隙に2塁へ進塁。(2アウト2塁)
- 8番福田が、B → B → B → S → S のフルカウントから、ライト前へ大きくヒット。大阪桐蔭高校へ1点追加(2-1)。(2アウト1塁)
- 1S1B → 2S1B → 空振り三振。スリーアウトチェンジ。
3回表(三重高校の攻撃)
- S → ピッチャー返し。その打球がセンター前まで転がっていく。(ノーアウト1塁)
- B → ファール → センター方向へ大きく打ち上げてフェンスギリギリで外野がキャッチ。(1アウト1塁)
- 詰まった打球がレフト前へ落ちる。(1アウト1塁2塁)
- S → S → B → B → 3塁方向へのファール → 3塁ゴロ。これが2塁・1塁のダブルプレーで、スリーアウトチェンジ。
3回裏(大阪桐蔭高校の攻撃)
- B → B → 3塁方向ファールギリギリの2塁打。(ノーアウト2塁)
- S → 暴投。これにより、2塁ランナーが3塁へと進む。(ノーアウト3塁)。三重高校タイムを取る。B → S → 空振り三振。(1アウト3塁)
- 3番香月が、大きく打ち上げるセンター前犠牲フライ。アウトだが、3塁からホームインし大阪桐蔭高校へ1点追加(2-2)。(2アウト無塁)
- B → S → B → ファール → ライトへ大きく打ち上げて外野キャッチ。スリーアウトチェンジ。
4回表(三重高校の攻撃)
- S → B → 左中間を抜けたかと思いきや、内野手がナイスキャッチ。1塁送球でアウト。(1アウト無塁)
- 1S1B → ショートフライ。キャッチでアウト。(2アウト無塁)
- S → ファール → 見逃し三振。三者凡退でスリーアウトチェンジ。
4回裏(大阪桐蔭高校の攻撃)
- S → B → B → 3塁方向へのファール → 途中でバウンドした球を打ち上げてしまい、ショートフライ。キャッチでアウト。(1アウト無塁)
- 大きく伸びた打球をフェンス近くまでボールを追いかけてキャッチ。長野選手のファインプレー!(2アウト無塁)
- S → S → B → B → B → 1塁ゴロをキャッチされ1塁送球。三者凡退でスリーアウトチェンジ。
5回表(三重高校の攻撃)
- S → センター前へのヒット。(ノーアウト1塁)
- 送りバントに失敗かと思いきや、ピッチャーが2塁へ悪送球。ランナーは3塁まで進む。(ノーアウト1塁3塁)
- 3番宇都宮が、S → B → B → S → センター前へのタイムリーヒット。三重高校に1点追加(3-2)。(ノーアウト1塁2塁)
- 大阪タイム。
- バントがファール → バントがダイレクトキャッチ。1塁ランナーが1塁へ戻れず、ダブルプレー。(2アウト1塁2塁)
- 大きくライト方向へ打ち上げ、外野手がキャッチ。スリーアウトチェンジ。
5回裏(大阪桐蔭高校の攻撃)
- S → B → 1塁方向へのゴロ。打球が1塁へ送球されてアウト。(1アウト無塁)
- ライト方向へ打ち上げ、外野手がキャッチ。(2アウト)
- S → B → S → B → ファール → 空振り三振。三者凡退でスリーアウトチェンジ。
6回表(三重高校の攻撃)
- 代打で登場した内田。B → レフト前ヒット。太モモを痛めているけれど懸命に走る。(ノーアウト1塁)
- S → 送りバント成功。(1アウト2塁)
- S → ライト方向への打球をキャッチでアウト。2塁ランナーは足を引きずりながら3塁へ。(2アウト3塁)
- S → S → ショートゴロを1塁へ送球され、スリーアウトチェンジ。(内田選手、足の痛みを我慢して3塁まで走ったけれども点が入らず、可哀想でした...)
6回裏(大阪桐蔭高校の攻撃)
- 三重高校側の三塁守備に、先ほど代打で出た内田。
- B → 三遊間ヒット。(ノーアウト1塁)
- バントかと思いきや打つ。しかし、ショートゴロが1塁・2塁へと送球されダブルプレー。(2アウト無塁)
- 1S1B → S → B → 投手ゴロ。1塁へ送球されてアウト。スリーアウトチェンジ。
7回表(三重高校の攻撃)
- 3塁方向へファール → 3塁方向へファール → B → センター前ヒット。(ノーアウト1塁)
- S → バントにみせかけて打つが空振り(その間、2塁への盗塁成功)→ 二塁へのゴロを1塁へ送球されアウト。その間ランナーは3塁へと進む。(1アウト3塁)
- スクイズ狙いの打者に対し、ピッチャーがワザと大きくズレたBを投球。走りこんできていたランナーが慌てて3塁へ引き返そうとするも、タッチアウト。ピッチャーの超ファインプレー!。その後スクイズを狙っていた打者は、3B → S → フォアボールで出塁。(2アウト1塁)
- 大阪桐蔭高校タイム
- B → ファール → レフトフライをキャッチされ、スリーアウトチェンジ。
7回裏(大阪桐蔭高校の攻撃)
- S → B → S → B(デッドボールかと思われたため、審判が集まって協議)→ B → フォアボールで出塁。(ノーアウト1塁)
- 送りバント成功。1塁アウト。ランナーは2塁へ。(1アウト2塁)
- S → B → B → デッドボールで出塁。(1アウト1塁2塁)
- 三重高校タイム
- B → ピッチャー返し。打球はそのままセンターへ。(1アウト満塁)
- S → B → S → 空振り三振。(2アウト満塁)
- キャプテン中村が、センター前へタイムリーヒット。大阪桐蔭高校へ2点追加(3-4)。(2アウト3塁)
- 投手ゴロを1塁送球。スリーアウトチェンジ。
8回表(三重高校の攻撃)
- B → B → S → 1塁方向へファール → レフトへ打ち上げたボールをキャッチ。(1アウト無塁)
- レフトへ打ち上げたボールをキャッチ。(1アウト無塁)
- S → ライトへ打ち上げたボールをキャッチ。三者凡退でスリーアウトチェンジ。
8回裏(大阪桐蔭高校の攻撃)
- 三重の守備陣はピッチャーが森に交代。ライトに今井がつく
- B → センター前へ打球が転がる。(ノーアウト1塁)
- 送りバント成功。1塁アウト。ランナーは2塁へ。(1アウト2塁)
- ピッチャーを瀬戸上に交代(瀬戸上は、この夏甲子園での初マウンド)。レフトに松村。
- S → デッドボール。(1アウト1塁2塁)
- センターへ大きく打ち上げるが、センターが突っ込んできてキャッチ。(2アウト1塁2塁)
- S → S → レフトへ大きく打ち上げてキャッチ。スリーアウトチェンジ。
9回表(三重高校の攻撃)
- B → B → S → センターへ打ち上げるがキャッチ。(1アウト無塁)
- 9番今井の登場でエース対決。ファール → B → S → ファール → B → ファール → センターゴロ。(1アウト1塁)
- S → レフト前へヒット。(1アウト1塁2塁)
- 大阪桐蔭高校タイム
- 代打で、甲子園初出場の鈴木登場。S → S → B → 空振り三振。(2アウト1塁2塁)
- ショートへの打球が1塁へ送球され、スリーアウト。ゲーム終了
甲子園決勝戦の見どころ(ハイライトシーン)
この試合での見どころは、以下の点だと思います。
- 【2回表】三重-中林のタイムリーヒット。これで三重は2点先制しました。
- 【2回裏】三重-ライトの守備。大きく飛んでいった打球を、滑りこんでのダイレクトキャッチ。
- 【2回裏】大阪桐蔭-奥田のタイムリーヒット。これで大阪桐蔭は1点追いつきました。
- 【3回裏】大阪桐蔭-香月の犠牲フライ。これで大阪桐蔭は同点へ。
- 【4回裏】三重-長野の守備。大きく伸びた打球を、フェンス近くまで追いかけて行ってダイレクトキャッチ。
- 【5回表】三重-宇都宮のタイムリーヒット。体勢が崩れながらも、最後までバットを離さない執念はさすが!これで三重は1点リードしました。
- 【7回表】大阪桐蔭-ピッチャーのスクイズはずし。スクイズを狙っていた三重を翻弄し、3塁ランナーをタッチアウトしたのはお見事!ゲームの流れを変えるファインプレーでした。
- 【7回裏】大阪桐蔭-中村のタイムリーヒット。2アウト満塁からのタイムリーヒットは、決勝打に繋がりました。
甲子園決勝での、選手・監督・コメンテイターの名言
ピッチャーのマウンドは、日本一低い山だけれど、日本一険しい山。(コメンテイター)
全国の模範とも言える野球でした。(コメンテイター)
圧倒するのではなく、粘りぬいて、粘りぬいて。(大阪桐蔭高校監督)
どこの学校よりも練習してきたつもり。(大阪桐蔭高校監督)
ちょっとしたアヤで負けてしまったが、三重が大阪桐蔭に負けているつもりはない。(三重高校監督)
秋にコールド負けして、それから夏に日本一になるために頑張ってきて、涙がとまりません。たくさんのひとに支えてもらって、迷惑をかけてきたかと思います。感謝したいです。(中村選手-大阪桐蔭高校キャプテン)
相手も凄く強くて、とにかく踏ん張りました。先輩たちはすごい人ばかりで、最初は僕なんかが(エースナンバーを)つけてよいのかと思ってたのですが、つけるからには恥じないようにと一生懸命がんばりました。今まで支えてくださった家族、桐蔭の関係者に感謝の言葉を言いたいです。(福島選手-大阪桐蔭高校ピッチャー)
このマウンドで投げ切った。悔いはない。(今井選手-三重高校ピッチャー)
(最後に一言お願いします)「最高で〜〜す!!」(中村選手-大阪桐蔭高校キャプテン)
普段冷静なはずの福島選手が、試合後に涙を流しているのをみて、こちらも感動させられました!
優勝の大阪桐蔭高校、準優勝の三重高校だけではなく、汗を流し、泥まみれで頑張った全ての高校球児たちに、惜しみない拍手を送りたいと思います。
本当に、とても良いドラマをありがとうございました!!!