高齢者の握力が弱い・低下してきたら病気や死亡のリスクが高まる!?
握力と死亡率・病気の発症リスクには関連性があるという、興味深い研究結果が報告されました。
通常、商談などで握手をする際に「相手の手を力強くギュっと握りしめることで、こちらの信頼感・やる気・情熱などを印象づける」というのは、良く知られています。
しかし今回報告された内容によれば、握力は心理状態だけではなく、肉体の強さ(=健康状態)を測るバロメータにもなるとのこと。
一体どういうことなのでしょうか?参考文献:healthday
1.握力と死亡率の因果関係を調べる研究
握力と死亡率の因果関係を調べるべく、オランダ-ライデン大学の研究チームは次のような研究を行いました。
それは『老人555名を対象に10年間の追跡調査を行い、老人たちの「握力」「全身の筋力」「健康状態」「生死」を定期的に観察する』というもの。
この追跡調査によって、興味深い事実が明らかとなりました。
2.握力と死亡率・病気の発症リスクの関係
上述した「握力と健康状態の追跡調査」によれば、老人たちの 死亡率 並びに 各種合併症の発生リスクが高まる際は、以下のような2つの傾向が見受けられたのだそうです。
1つめは「調査開始時点において、既に平均より大きく握力が弱い」こと。
2つめは「追跡調査中に、いきなり握力が弱まる」こと。
これらの実験結果に対し、研究チームのキャロライナ・リン教授は次のようにコメントしています。
「握力というのは、体全体の筋力を繁栄する物差しのようなものだ。握力の上がり下がりが、死亡率の上がり下がりと直接的な関連性がある。また、筋力を強化することが、老人たちの寿命をのばすキッカケになるかもしれない。」
たしかに若者であっても、風邪でフラフラの時などは 手に力が入らなかったりしますよね? そう考えるならば、やはり「健康状態と握力」には関連性が有りそうな気がします。
また、別の研究では「加齢によって握力が低下するのは世界共通であり、年齢・性別・民族を問わず 握力は死亡率と大きく関わっている」といった内容が報告されています。
お爺ちゃん・お婆ちゃんと毎日握手をしてあげて、「ん? 何だか今日は握る力が弱い気が...」と感じたら、その時は要注意!
これらの知識が、皆さんや皆さんの大切な人を守る、何らかのお役に立てましたら幸いです^^