有明アリーナ・有明体操競技場の工事現場リポート【画像あり】周辺環境・最寄り駅など
東京五輪に向け新設中の 有明アリーナ・有明体操競技場の工事状況を最新画像と共に解説していく、東京オリンピック会場 現地リポート第2弾!
各会場の概要と最寄り駅・周辺環境についても解説していく。
本稿で紹介する「有明地区1丁目」は 五輪関連施設が集中するホットゾーン。会場別の競技種目など、ぜひ事前チェックに活用してほしい。
オリンピック関連施設が集中する「有明1丁目」
出典:有明スポーツセンターHP
まずは 上記の画像を見てもらいたい。
有明1丁目にオリンピック関連施設が集中していることが、一目瞭然だ。
有明アリーナ(バレーボール・車椅子バスケットボール会場)
では、東京五輪パラでバレーボールと車椅子バスケットボールの会場となる「有明アリーナ」から紹介しよう。
有明アリーナの設計
下記は 有明アリーナの完成予想図だ。
収容人数 | 15,000人 |
---|---|
総工費 | 360億円 |
所在地 | 江東区有明1丁目 |
最寄り駅 | 東京臨海新交通臨海線 ゆりかもめ「新豊洲駅」下車 徒歩約8分 |
有明アリーナの工事状況
現在建設中の「有明アリーナ」をカメラに収めた。(2018年11月撮影)
有明アリーナは大きな運河の岸辺にある。写真は隣接する橋の上から撮影したものだが、これがなかなかの迫力!
新しく重厚な伝統がこの会場から始まるのかと、思わず納得。そんなパワーを味わった。
上記の写真中に工事車輌を見つけられるだろうか。比較すると、有明アリーナ会場がどれ程 大規模であるかが分かる。
かなり高い位置にも座席が…。天井サーブは間違いなく 凄まじい重さになることだろう。
収容人数は、リオデジャネイロ五輪会場の1万2000名を越える1万5000名。完成予想図は本章冒頭でご紹介した通りだ。
シンプルな佇まいに威厳を感じるデザイン、これなら新たな聖地にふさわしい。きっと「TOKYO2020のレガシー」となることだろう。
ちなみに、東京オリンピック2020のバレーボール会場は、代々木体育館ではなく有明アリーナの予定だ。
・・・日本バレーボール界の聖地といえば「代々木」ではなかったのか?
バレーボールファンの皆さん、オリンピック当日は会場を間違えないようご注意を。
有明アリーナから橋を渡れば、豊洲新市場と選手村
有明アリーナは選手村とも非常に近い。橋を一つ渡れば「豊洲新市場」、もう一つ渡れば「選手村」のある晴美地区だ。
※ 写真は「新豊洲市場」。
アスリートたちがその気になれば、選手村からランニングして会場入りできる程の近距離。(もちろん しないだろうが…)
上でも言及したように、有明アリーナ隣には運河が横たわっている。これがまるでニューヨークのハドソン川。
「気分はマンハッタン」になること請け合いで、毎朝地元のランナーが汗を流している。(近隣に乱立中のタワーマンションにお住いなのだろうか?)
ともかく皇居周辺に劣らない、セレブなTOKYOライフをエンジョイできそうな地域だ。
「無電柱化プロジェクト」でおもてなし
有明アリーナ周辺道路では「無電柱化」プロジェクトが進められている。現在ある電線を地中に埋めることで、都市景観の向上を図るのが目的だ。
また、交通の妨げを無くすことで 災害時の安全性確保にも繋がる。小池百合子都知事の目玉政策、これは東京オリンピック・パラリンピック開催の2020年までを意識した取組みでもある。
ちなみに国交省によると、世界主要都市における無電柱化達成率は下記の通り。日本は非常に遅れているようだ…。
都市名 | 無電柱化率 |
---|---|
パリ、ロンドン、香港 | 100% |
台北 | 95% |
ソウル | 46% |
東京23区 | 7% |
大阪 | 5% |
無電柱化事業は、周辺道路のバリアフリー化も一体で計画されている。有明アリーナ周辺だけでなく、東京都内のあちらこちらでプロジェクトが進行中だ。
1kmあたり約5億円という膨大な事業費だが、これ自体は素晴らしい取組みといえるだろう。
後世へ「2020東京オリンピック・パラリンピックのレガシー(遺産)」として受け継がれていく。・・・そんな「未来都市TOKYO」のカッコいい姿に期待したい。
有明体操競技場(体操・ボッチャ会場)
有明アリーナと道路を挟んですぐ隣、これまたオリンピックの競技場が建設中。「有明体操競技場」だ。(2018年11月撮影)
収容人数 | 12,000人 |
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総工費 | 205億円 |
所在地 | 江東区有明1丁目 |
最寄り駅 | 東京臨海新交通臨海線 ゆりかもめ「テニスの森」下車 徒歩約1分 |
前述の「選手村」と「豊洲新市場」に加え「有明テニスの森(テニス種目開催)」からも近い。
なんと徒歩1分。有明地区には とにかく五輪会場が集中しているのだ。
ちなみに、体操種目とテニスの日程は大きく重なっている。
体操関連種目 | 7月25日 〜 8月9日 |
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テニス | 7月25日 〜 8月2日 |
今後、ゆりかもめ「テニスの森」駅からより近いのは 有明体操競技場となる。
オリンピック当日観戦予定の皆さんは、「有明体操競技場」と「テニス会場」を混同しないよう、くれぐれも気をつけてほしい。
有明体操競技場の周辺環境
有明体操競技場の周辺を歩いていて感じたのは、娯楽商業施設が徒歩圏内にはあまり無さそうだということ。(ちなみに、コンビニエンスストアも数える程しか無い。)
巨大なタワーマンションの林、広い道路では大型トラックが気持ちよく疾走、・・・競技に集中したい選手たちにとっては むしろ最適な環境なのかもしれない。
ただし、お台場はすぐ隣の地区。オリンピック期間中は多くの観光客がそちらを利用することが予想される。
有明体操競技場の設計
有明体操競技場の完成予想図は下記の通り。
有明体操競技場は河岸を活用した空間も準備する予定で、解放感ある舞台になりそうだ。
こちらのエリアは都心でありながら、空がかなり開けている。きっと夕陽が美しいロケーションに仕上がるのではないだろうか。夜明け前には会場対岸の豊洲新市場が美しい。
会場前を走る有明通りの橋からは、まるでクリスマスキャンドルのような東京タワー。さらに北へ進めば、東京タワーとスカイツリーが ほぼ同じ大きさで左右に見えるスポットが存在する。
TOKYO2020に向けて、再開発がすすむ有明地区
バブル崩壊で広大な空き地となっていた有明地区。今や東京オリンピック・パラリンピックを迎え、再開発の機運が急速に高まっている。
有明地区はもともと東京駅からも遠くはない。晴美フェリーターミナルには豪華客船がやって来る。東京ビッグサイトでは国際レベルの展示会が年中開催されている。お台場も目の前だ。周辺には建設中のタワーマンションがいくつも存在する。
有明地区の各オリンピック会場が完成すれば、このエリアは世界都市「TOKYO」の新しい観光スポットになるかもしれない。
景観も素晴らしいこの有明体操競技場で、日本国民はもちろん 各国の選手たちにも、のびのびと競技に励んでもらいたい。