ウガンダ(アフリカ)の生活紹介「水汲み編」by 青年海外協力隊
ウガンダ(アフリカ)での生活「水汲み」についてご紹介します。ウガンダの水事情は驚きの連続。
世界には様々な国があります。文化、言語、生活様式、社会インフラ、etc...。日本では当たり前のことが、他の国ではとても贅沢なことだったり、非常識なことだったり。
今回は、そんな他の国の事情も知ってみよう!ということで、アフリカ大陸のウガンダにて、物理教師をしている真那さん(仮名)の記事をご紹介します。
※ 真那さんは、青年海外協力隊(=日本政府が実施するボランティア派遣制度)の一員として、ウガンダで活動をされています。
ウガンダ通信の第1回目は、「水汲み」について教えて頂きました。
古今東西・老若男女を問わず、「水」無しで 人は生きて行けません。
果たしてウガンダでは、どのようにして水を確保しているのでしょうか??
ウガンダでは水道の通っている家もあるけれど、まだまだ少数派です。私が住んでいる家にも、水道はありません。
日本の皆さんには、ぜひ水道のない生活をイメージしていただきたい!!!笑
というわけで、今回は私の水汲みライフをご紹介します。
水の容器:ジェリカン(Jerrycan)
ジェリカンとは、水を入れるための黄色い容れ物です。灯油缶の形をしています。
ウガンダのほとんどの家では、この容れ物を使っています。
生徒も自分のジェリカンを持っているし、学校の外では自転車などで、これを運んでる子をよく見かけます。
私の家には、20L×2、10L×4、5L×1 のジェリカンがあって、計85Lの水がキープできるようになっています。
水は生命線なので、無くなると大変。
ジェリカンが一つ空になる度に、こまめに水汲みに行くよう心がけています。
私の住んでいる家で水を得る方法は、次の5つです。
1.家の横の雨水タンク(距離5m)
長所: | 距離が近い。 |
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短所: | 水圧が弱いので溜まるまでに時間がかかる。 |
ここが、一番楽な水汲み場です。いつも水を汲んでいる場所はここになります。
つまり、身の回りのことは全て「雨水」です!!
料理、洗濯、お風呂、そして何と、飲み水も これ(雨水)。
もちろん煮沸してお茶にしますけどね!
普段は水を買いません。笑
たま~に水中にぴょんぴょん跳ねている虫(ボーフラさん)がいるけれど、そこはそれだけつまみ出して、雨水は普通に使います。
私が日本で培った衛生観念は、完全に崩壊しちゃいますね 笑
でも、雨季は良いけれど、乾季は水が枯れてしまうんです。
というわけで、雨水タンクの水が枯れてしまったときには、次の手段に移ります。
2.学校の敷地内の水道(距離50m)
長所: | 水圧が強い。(でも不安定) |
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短所: | 断水する。 |
雨水タンクが枯れてしまったときは、ここまで出張します。
私の腕力では、10L×2のジェリカンを 休憩1回はさんで運ぶのがやっとです。
また、量は同じですが、20Lを1度に運ぶ方がキツイので(バランス的に)、20Lのジェリカンでは15Lくらいまでしか 水を入れられないです。
水汲み慣れした生徒には「目一杯入れてないじゃん!」と突っ込まれますが。笑
でも、ここもたまに断水してしまうんですよね〜
その場合は…
3.校門近くの井戸(距離150m)
長所: | ・「私、青年海外協力隊やってるな!」と実感できる。 ・全身の筋トレになる。 |
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短所: | 水が明らかに茶色い。 |
ここでは手動で水を汲みます。
ジェリカンを満タンにするまでポンプを上げ下げするのも体力を要しますが、アフリカにいるな~と実感できる場所ですね。笑
私が必死に運んでいると、生徒が見かねて手伝ってくれることもありますよ。
しかし、残念なことにここから汲んでくる水は明らかに茶色。簡易ろ過装置の作製を真剣に検討しています。
4.番外編 ~雨水を直接ためる~
雨が降る=水ゲットのチャンスなんです!笑
スコールのような突発的な雨が降り始めたら、タライを外に出します。
結局、これが一番清潔な水なんですよね。
5.番外編Ⅱ ~生徒にお願いする~
どうしても体調が悪いときは、生徒に水汲みをお願いします。
この方法、現地の先生たちは普通にやっていたりします。笑
ということで、
「自分が使う水量=自分が運ぶ水量」
になるので、生活は自然と節水志向になりますね。
ウガンダの水事情「水汲み」について
水が豊富な日本では、ちょっと想像がつかない話ではありましたが、・・・「蛇口をひねるといつでも清潔な水が出てくる日常」って、凄いことなんですね。
そして、もし自分が使う水を、時間と労力をかけて運んで来なければならなくなったら、・・・絶対に水を無駄にはできません。
機会があればウガンダに行って水汲みを体験してみると、日本での何気ない毎日の生活に、感謝できるようになることでしょう。
当たり前の日常を、少し違った視点で見つめてみると、感謝できること・幸せに感じることが、きっと見つかるはずです。
ウガンダでの水汲み事情を教えてくださった 青年海外協力隊の真那さん、本当にありがとうございました^^)