『カースト制は差別である』国連人種差別撤廃委員会-カースト制に強く反対したゴータマ・シッダッタ
拡散応援希望
国連人種差別撤廃委員会
インドのカースト差別は 「国際人権法にいわれるところの人種差別の一つである」
この内容が2002年、国連人種差別撤廃委員会における会合にて『世系に基づく差別』(一般的勧告29)として策定され、明記されました。
「低いカーストに生まれたことで世界の2億5千万人が差別を受けている」と、2011年 ユニセフが推計しています。
カーストとは?
カースト(英語: Caste)とは、ヒンドゥー教における身分制度(ヴァルナとジャーティ)を指すポルトガル語・英語です。
インドでは、現在も「カースト」でなく「ヴァルナとジャーティ」と呼びます。
インドにおけるカースト「ヴァルナ」とは?
ヴァルナとは、ヒンドゥー教社会の身分制度で4つあります。上位からバラモン、クシャトリヤ、ヴァイシャ、シュードラになります。
バラモン
最高のカースト、宗教的な支配者階級
クシャトリヤ
武士または貴族とされる、政治的、軍事的支配階級
ヴァイシャ
農耕牧畜、手工業に当たる生産者、庶民階級
※ 以上の三カーストが上位カーストです。
シュードラ
下位カースト、本来は隷属民とされた被支配者階級
※ シュードラは、まだ人間として扱われていますが、この枠組みにすら入ることのできない、見るのも触るのも穢れるとみなされ、人間以下の扱いをされている人々が存在します。
不可触民(ダリット)
アウト・カーストの人々は不可触民(ダリット)と呼ばれます。
現代でも、ヘイトクライム(憎悪犯罪)による不可触民(ダリット)への殺傷を含めた差別が現存し、貧困も深刻です。
カースト制に強く反対したゴータマ・シッダッタ
今から約2400年前、抗議の声をあげた人がいます。貴族のカースト「クシャトリヤ」生まれのゴータマ・シッダッタでした。
カースト制では、宗教活動で修行の旅に出るのはルール違反でしたが、「どんなカーストからも参加でき、同じ服を着て、共同生活をする。托鉢(たくはつ)して、もらった食べ物を、一緒に食べる」という、差別の厳しいカースト社会とは真逆の 人間としての「平等」をめざしました。
・・・しかし、その志は現在も果たされていません。
イギリス植民地時代に英語が共通語となり、IT革命が起こり、新しいIT産業がインドに育ちました。
今から約3300年前から存在するカースト制にはIT職の身分はなかったため、インドからITの成功者が沢山出ているのは その影響があるかも知れません。
Nonviolence and Human Rights History Foundation
非暴力と人権の歴史ファウンデーション
この記事のまとめ
『カースト制は差別である』国連人種差別撤廃委員会-カースト制に強く反対したゴータマ・シッダッタ国連人種差別撤廃委員会
The Committee on the Elimination of Racial Discrimination (CERD)
https://www.ohchr.org/en/hrbodies/cerd/pages/cerdindex.aspx