TOP >> 家庭円満・家族愛・育児 >> 夫婦関係

ユダヤ人夫婦には倦怠期がない!? 夫婦円満を保つ習慣とは

更新日:ユダヤ人夫婦には倦怠期がない!? 夫婦円満を保つ習慣とは

倦怠期が無いと言われるユダヤ人(ユダヤ教徒)の夫婦。

お見合い結婚でいつまでもラブラブな彼らが守り続けている、夫婦円満のための伝統とは?


現在先進国を中心に、不倫・DV等による家庭崩壊が深刻化。アメリカの離婚率は50%に達し、2組に1組が夫婦を解消するという異常事態。

しかしその中で、正統派ユダヤ教徒の離婚率は 僅か3%! 驚異的な低さになっています。


離婚がトレンド化している昨今、彼らが夫婦円満を貫いているのは偶然でしょうか?

いいえ、偶然ではありません。「ユダヤ教徒のとある習慣」と「離婚率の低さ」は、密接に関係しているのです。

前回記事 に続く第2弾、ユダヤ式「夫婦円満の秘訣」をご紹介します。

目次
ユダヤ人夫婦には倦怠期がない!? 夫婦円満を保つ習慣とは

ユダヤ人は、元祖『交際0日婚』

交際0日婚とは、一切交際をせず いきなりプロポーズをして結婚したカップルのこと。つまり最初にかけた言葉が「付き合ってください」ではなく「結婚してください」なのです。

ちょっとあり得ないような話ですが、芸能人の中にも「交際0日婚」で結婚した人がチラホラ。

例)篠田麻里子さん、堀北真希さん、大島美幸さん 等


交際0日で結婚なんて上手くいくはずない …と思う方もいるでしょう。

実は 離婚率が少ないユダヤ人こそが、数千年の伝統を守り続ける「元祖・交際0日婚」夫婦。

日本でもひと昔前は「配偶者の顔も見ないで結婚した」という世代が多くいました。


そもそも結婚に対する考え方が「家門と家門の出会い」であり、「家族の中で認められてこそ」が主流だったのです。

現代よりも離婚率が低かったのは、「困った時は支え合う」という安全網があったお陰かもしれません。

婚前交渉は厳禁 - 結婚前は純潔(童貞・処女)を守るのが当然

日本では死語のような「純潔」という言葉。しかしユダヤ人コミュニティでは 現在も当たり前のように守られています。

幼稚園を卒園すると同時に、男女別学。特に女子には 肌の露出を控えた長いスカートを着用させるといいます。もちろん思春期での異性交際は厳禁。

かつて日本でも「男女七歳にして席を同じゅうせず」という言葉があり、ユダヤ人と同じような教育がされていました。

しかし現在は完全に消滅。多くの学校で 男女を区別しない教育にシフトしています。

早婚ユダヤ人の婚活事情とは?

思春期に交際が認められていないユダヤ人ですが、結婚年齢は20代前後とかなりの早婚。

一切交際もせずに どうやって結婚相手を探すのでしょうか?


ユダヤ人コミュニティーでは、結婚適齢期になると家庭単位で婚活を始めるのが一般的。ユダヤ人は子沢山なため、兄弟姉妹の同級生やコミュニティ内の異性の情報はいくらでも入手できます。

特に、ラビ(ユダヤ教聖職者)家庭の子どもを 婿や嫁に欲しがる家庭が多いのだとか。

ユダヤ人が結婚相手に求める条件2つ

結婚相手に何を求めるのか? ユダヤ人にとってその答えはハッキリしています。

ずばり「信仰的な家庭かどうか」「純潔であるか」の2つ。

彼らにとって結婚とは「神の聖なる家庭を築く」こと。そのため婚活では、この2つが最も重要視されます。

参考記事
結婚は何のため? ユダヤ人(ユダヤ教)の結婚観が理想的すぎる!結婚とは何か? 結婚は何のためにするのか? ユダヤ人が4000年間継承してきた独特の結婚観から

婚約者とも婚前交渉禁止

親や周りの大人たちの紹介によって決まった婚約者とも、結婚式までは身体的接触は認められません。

さらに結婚式 1週間前からは、カップル間での連絡を一切禁止するという徹底ぶり。

結婚式と披露宴では 約10~15分間だけ二人の時間を持つことができ、ここでやっと手を繋いだりキスまではOK。

最高に高まった緊張感と恍惚感の中で初夜を迎えます。

夫婦生活に対するサポートは万全

さて、ここで一つ気になりませんか? 徹底した禁欲生活をしてきた男女が、果たして円滑にコトに及ぶことができるのか? …という疑問。

しかし そこは、抜かりの無いユダヤ人。

ユダヤコミュニティには、しっかりと制度化された「夫婦生活のサポート体制」が整っているのです。新郎は男性ラビに、新婦は性教育の資格を持つ女性指導者に 新婚生活のいろはを学ぶのだとか。

夫婦生活に必要なテクニックはもちろんのこと、どうすれば夫(妻)を満足させ喜ばせることができるのか? という精神教育も、しっかり受ける事ができます。

異性との交際経験がなくとも 安心して新婚生活をスタートできる というわけです。

ユダヤ人の夫は妻を褒める

ユダヤ教徒の日常生活は、経済活動もさることながら「律法を守る」という緊張した日々。しかし週1回の安息日だけは、全ての経済活動と家事労働から解放されます。

参考記事
ユダヤ人の母親は、子供のEQ(非認知能力)を育てる天才 【ユダヤ式教育4】EQ(非認知能力)を鍛える情緒教育で、ユダヤ人の母親がしていることをご紹介


安息日とは、日常の全ストレスから解放され、神の前に男女が喜ぶ姿を見せる日。この習慣こそが、ユダヤ人夫婦が熟年になっても 倦怠期なく互いに愛し合える秘訣。

セックスレス夫婦が増えている現代にこそ、ストレスや疲労から解放される習慣は、もっと重要視されるべきなのかもしれません。

ユダヤ人にとって、安息日の食卓は妻(母親)を心から敬い称賛する場。夫と息子は立ち上がって、妻と母親を褒めたたえる聖書の言葉を朗読します。家族への犠牲と献身を慰労し感謝するのです。


女性は聴覚からの刺激に弱いため、そんな夫の甘い褒め言葉と愛情表現を 喜びながら聞くといいます。そのためユダヤ人夫婦は、特に安息日の夜に夫婦関係を持つことが多いとか。

タルムードでは「妻は割れやすい皿の様な存在。傷づけないように柔らかく優しく扱い、夫は妻を喜ばせる甘い言葉をささやくように」と教えています。

また同時に、男性本位の快楽だけを目的とした夫婦関係を 特に警戒するよう強調。妻の満足(オーガズム)を伴わない性行為は、夫による一方的な姦通だと明記されているほどです。


ユダヤ人は子沢山でありながら、非常に愛情深いことで有名。母親が子供にたっぷりの愛情を注ぐことができるのは、それ以上に夫から十分に愛を受け満たされている実感があるからなのでしょう。

残念ながら 男性視点のハウツーセックスにだけ接していると、妻を心から喜ばせることはできません。ユダヤ人夫の深い配慮と努力は、世の旦那様も ぜひ参考にしていただきたいものです。

ユダヤ人の妊活方法「ニッダ」とは?

ユダヤ人夫婦には 独特の習慣があり「ニッダ」もその一つ。これは生理と関係している重要な習慣です。

ユダヤ人夫婦は、妻が月経を迎える日から 5日間 + 7日間の 計12日間を、別のベッドで過ごします。もちろん夫婦関係を持つのも禁止。この12日間(場合によっては14日間)がニッダと呼ばれる期間です。

ニッダは、女性が完全に月経期間を終えて「ミクバー」と呼ばれる特別な儀式用プールで体を洗うことで終わります。

かつて日本では、女性の月経期間を「不浄なもの」として扱えていました。ユダヤ教では今もなお「不浄な血が流れる期間」として、生理期間中の女性と肉体関係を持つことを禁止しているのです。


・・・と言うと「女性差別だ」なんて聞こえてきそうですが。

実はニッダが女性器の疾病予防になり、有効な妊活方法であると 最近注目されています。

月経中の女性は、体の苦痛はもちろん 精神的にも とてもイライラしがち。こういう時にこそしっかりと休息し、細菌感染しやすい夫婦生活も避けるべきなのです。

また ニッダが妊活に効果的だとされる根拠は、不妊治療において まず月経開始から12~14日ごろにタイミング治療をする理由と同じ。

月経後7日目頃が最も新鮮な卵子であるため、妊娠しやすいのだとか。


メリットだらけのニッダですが、夫にとっては、月に12~14日間も妻と関係を持てない 非常に苦しい期間。

しかしお互いに「忍耐の期間」を過ごすからこそ、夫婦関係がマンネリ化せず 常に新婚気分を味わえるといいます。

※ 結婚式の前に、女性は必ずこのミクバーの儀式を行って初夜を迎える。


ユダヤ人が熟年夫婦になっても倦怠期が存在しない理由は、まさにこのニッダにあるといっても過言ではありません。

ユダヤ人にとって戒律が重荷でない理由

ユダヤ人が安息日を守ったのではなく、安息日がユダヤ人を守った

上記は有名ユダヤ人ラビの言葉。

他宗教の人々にとって、613個もの戒律を守って生きるユダヤ人は どれほど窮屈かと思うことでしょう。特に夫婦関係においては複雑な項目が多く、「あれをするな」「これをするな」と書かれた儀礼が 丸々1冊の本になっている程ですから…。


しかし実際には、これらの律法は ユダヤ教徒にとって足かせでなく、「神が聖なる民族である自分たちだけに下さった特権である」と 喜んで実践しているのです。

この律法こそが、ユダヤ人の自負心を高め、家族間の結束を強くし、あらゆる苦難の歴史の中でも 民族を守り続ける強い砦になりました。

マンネリ解消 - 私たちも実践できるユダヤ人の習慣3つ

私たち日本人でもユルく実践できる、夫婦円満の秘訣3点をまとめました。

  1. 定期的に家族の日(家族が集まれる食事時間)を作って、夫婦が日々の苦労を互いに慰労し合い、愛情表現をすること。
    特に、息子に対しては「妻を愛する父親」の姿、娘に対しては「夫を尊敬する母親」の姿を見せること。とても大切!
  2. 視覚とスキンシップに弱い夫のために、妻は 家の中でも最低限の身だしなみや 女性としての美しさ(言葉や行動)を保つこと。
  3. 聴覚やムードに弱い妻のために、夫は 外でいくら堂々していたとしても 家では柔らかい口調で妻に接すること。

夫婦円満のためには、まず夫婦生活に対する率直な意見交換が大切です。恥ずかしい・メンドクサイと思わずに、夫や妻に積極的な愛情表現をしてみてはいかがでしょうか。

また、夫婦の性生活は「幸せな結婚生活」の基盤となるもの。パートナーに求めることがあれば、(相手の気分を害さないように配慮しつつ)きちんと自分の欲求を伝えましょう。


もし言葉にすることが難しい場合には、良質な性教育関連書籍を読むことをおススメします。(もちろん夫婦そろって読んでくださいね!)

ユナママおすすめ本

最後に、おすすめの書籍を紹介します。


(クリックで Amazonページが表示)

ベスト・パートナーになるために
ジョン・グレイ(著)

ユダヤ式英才教育ユナママ
ユダヤ式英才教育ユナママ

日本ハブルータ教育研究会代表。

東京都出身、在韓歴21年目の日本人。家族構成は、夫(韓国人)と3人の子供たち。韓国の大学を卒業後、米国語学留学。USCPA(米国公認会計士)試験に合格し、英語・韓国語・日本語を生かして韓国大手会計法人にて勤務。米国滞在時より世界の経済を牛耳るユダヤ人には興味があった。第2子を出産後、本格的にユダヤ式英才教育を学びたいと思い、韓国ハブルータ教育協会にて、父母教育&読書討論指導過程を修了。現在は、韓国人&在韓日本人ママ向けに、ハブルータ読書討論コーチ・父母教育講師として活動中。

〇 メッセージ 〇
「我が家に最適な育児法とは?」という悩みを数年間 抱き続け、様々な教育方法を学んでいた2014年に「ユダヤ式家庭教育法」に出合いました。それ以来、育児の指針となったユダヤ式教育と、学力だけでなく豊かな人間性を育てることができる「ハブルータ」の虜に。
(ハブルータ:ユダヤ式1対1質問討論学習法 & 読書討論法)

この素晴らしい教育法を広めるべく、この度 インターネット上でも執筆させていただく事となりました。ぜひ一人でも多くの親子が、幸せで豊かな人生を送るお手伝いができれば幸いです。