即位礼正殿の儀(令和元年10月22日)全文 - 徳仁天皇陛下のお言葉/安倍首相の寿詞
令和元年10月22日 午後1時より、皇居宮殿「正殿松の間」にて「即位礼正殿の儀(そくいれいせいでんのぎ)」が挙行されました。
即位礼正殿の儀とは、天皇陛下が 日本国の内外に即位を宣明する儀式。これは、諸外国(君主制国家)における「戴冠式」に相当するものです。
儀式には、日本の安倍首相や官僚だけではなく、世界各国の要人たちも多数参席。
アメリカ、ロシア、フランス、韓国 などの 主要海外メディアが 生中継や速報で伝えるなど、世界中から注目が集まっていました。
筆者も、そんな「生中継を観ていた大多数のうちの一人」です ^^)
徳仁天皇陛下の堂々たるお姿とお言葉に、とても感銘をうけました。
以下に、徳仁天皇陛下が即位礼正殿の儀で語られた「お言葉」全文と、安倍首相の「寿詞(よごと)」全文を掲載します。
※ 本稿の掲載写真は、首相官邸 並びに 宮内庁が公開したものを、筆者が加工して使用しています。
即位礼正殿の儀 - 徳仁天皇陛下のお言葉 全文
さきに、日本国憲法及び皇室典範特例法の定めるところにより皇位を継承いたしました。
ここに「即位礼正殿の儀」を行い、即位を内外に宣明いたします。
上皇陛下が三十年以上にわたる御在位の間、常に国民の幸せと世界の平和を願われ、いかなる時も国民と苦楽を共にされながら、その御心を御自身のお姿でお示しになってきたことに、改めて深く思いを致し、ここに、国民の幸せと世界の平和を常に願い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓います。
国民の叡智とたゆみない努力によって、我が国が一層の発展を遂げ、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします。
安倍首相の寿詞(よごと)全文
謹んで申し上げます。
天皇陛下におかれましては、本日ここにめでたく即位礼正殿の儀を挙行され、即位を内外に宣明されました。一同こぞって心からお慶(よろこ)び申し上げます。
ただいま、天皇陛下から、上皇陛下の歩みに深く思いを致され、国民の幸せと世界の平和を常に願い、国民に寄り添いながら、日本国憲法にのっとり、象徴としての責務を果たされるとのお考えと、我が国が一層発展し、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを願われるお気持ちを伺い、深く感銘を受けるとともに、敬愛の念を今一度新たにいたしました。
私たち国民一同は、天皇陛下を日本国及び日本国民統合の象徴と仰ぎ、心を新たに、平和で、希望に満ちあふれ、誇りある日本の輝かしい未来、人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ時代を創り上げていくため、最善の努力を尽くしてまいります。
ここに、令和の代(よ)の平安と天皇陛下の弥栄(いやさか)をお祈り申し上げ、お祝いの言葉といたします。
日本国における「天皇陛下」の存在意義
日本社会のことだけではなく、日本が「世界平和・人類全体の繁栄」に寄与するように と語られた徳仁天皇陛下のお言葉。筆者も深く感銘を受けました。
世界最長の歴史を持つ王室 と謳われる日本の天皇家。
歴史学者の中には「天皇家は 紀元前660年頃から続いている」と主張する人もいます(つまり 2600年以上も!)。
・・・筆者は 正直なところ、三十路を超えるまで「皇室が存在する意味(=皇室の価値)」が分からなかった人間です。
しかしある程度 歳を重ね、世の中について知るようになった現在、日本国にとって 天皇陛下の存在がとても重要だということを悟りました。
- たびたび 地震・津波・台風に見舞われ、
- 原発事故が発生し、
- 任期の短命な総理大臣が続き、
- 国家公務員(個人)や官庁(組織)の不祥事が発覚し、
- 政府は周辺諸国からの挑発に「遺憾の意」しか表明できず、
- ブラック企業による自殺者が社会問題となっても、
日本が分裂せず まとまっていられるのは、天皇陛下の求心力のお陰。
(残念ながら 政治家だけでは 力不足です…)
徳仁天皇陛下がご希望されたように、令和の時代は、日本&世界が より良く(善く)なることを切に願ってやみません。