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『縄文展』東京の縄文展まとめ2020 縄文時代おすすめ博物館

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『縄文展』東京の縄文展まとめ2020 縄文時代おすすめ博物館

東京の縄文展のある博物館で、はじめて縄文時代の土偶を見た時に強烈な衝撃を受けました。なぜなら、見たままの人間を描写するのではなく、一貫してデフォルメされた抽象的でユニークなデザインだったからです。

目次
『縄文展』東京の縄文展まとめ2020 縄文時代おすすめ博物館

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そもそも縄文時代とは?

縄文時代とは世界的に見てもとても古く、16,000年前の土器の出現から、2,400年前に稲作が開始されるまでのユニークな文化が展開した時期を呼びます。土器や弓矢を使い、本格的な定住生活を始めました。日本列島域で狩猟、採集、漁労を主な生業とし、様々な動植物を利用して生きていました。

なぜ縄文展はおすすめか?

Q. 縄文展のある博物館を回り、土偶、土器、装飾品のどれを見ても原始的なたくましさ、純粋さ、人間の根源的な情熱、モノに対する慈しみの心、強い願いのパワーなどが感じられるからです。

ぜひ、東京の縄文展に足を運んでみてはいかがでしょうか。土偶のことばに耳を傾けながら神秘的な世界を堪能してください。

東京国立博物館

東京国立博物館(とうきょうこくりつはくぶつかん)は1872年に創設された日本最古の博物館です。東京台東区の上野恩賜公園内にあり、展示館は全部で6つ、本館(日本ギャラリー)、東洋館(アジアギャラリー)、法隆寺宝物館、平成館、黒田記念館があります。

国宝89件、重要文化財644件を含む、11万件以上の収蔵品があります。館内をじっくり見たい場合は一日では回りきれないの開館時間の9:30から入場することをおすすめします。

特に個人的に好きなのは平成館1階の考古展示室にある13,000年前から約1万年間続いた縄文時代の土器や土偶です。火焔型土器の造形美の大きなうねり、縄文時代の祈りの代表である土偶。土偶が命を育む女性をかたどるのは、安産や豊穣を祈るためと考えられており、当時の心が強く映し出された形を感じます。

東京都埋蔵文化財センター

京王多摩センター駅・小田急多摩センター駅から徒歩5分、多摩都市モノレール多摩センター駅から徒歩8分の場所にあり、都内の埋蔵文化財の調査、研究、収蔵を行うために設立され、その展示も行う施設です。

企画展示は、常設展示は約3万年の多摩丘陵の歴史である、旧石器時代から縄文・弥生・古墳・奈良・平安・中世・近世までを展示しています。 遺跡庭園「縄文の村」は縄文時代当時の多摩丘陵の景観を復元し、3棟の復元住居があります。

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特長的なのは体験コーナーです。本物の土器をさわれたり、縄文模様を体験できたり、服やアクセサリーなど縄文ファッションを試着できたり、火おこしの「舞ぎり」を回せます。 子ども用から大人まで学べる図書コーナーもあるので、体験で楽しむのはもちろん、知識を深められます。入場料無料なので絶対おすすめです!

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府中市郷土の森博物館

「府中市郷土の森博物館」は、東京都府中市にある、敷地面積が約14haもある森全体が一体となった博物館で、プラネタリウムを併設しています。

特に、旧石器時代、縄文時代に興味がある人にはおすすめです。展示物は3万5000年前の旧石器時代の石斧は府中市北端にある武蔵台遺跡から出土し、都内では最古級の石器群です。

縄文時代は約5000年前の土偶が展示され、本宿町遺跡から出土したものになります。土偶は、頭や手足、胴体がバラバラに壊され、分離した状態で出土することが多く、呪術的な道具であったと考えられ、神秘的です。約1万1000年前の縄文時代早期の集落を模型で再現したコーナーもあり、縄文人の営みが学べます。

モデルが地元の武蔵台遺跡で、その出土品も展示されているので縄文時代に興味がある人には絶対おすすめです。

國學院大學博物館

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國學院大学博物館は、「考古ゾーン」(土器、土偶など祈りのかたちとしてのモノ)、「神道ゾーン」(日本各地の神社のまつりに焦点を当てたモノ)、「校史ゾーン」(所蔵物や設立母体の資料)の3つのゾーンで展示されています。

考古ゾーンでは縄文時代の「火焔土器」や土偶が展示されていて最高でした。外観や内観もすてきでした。大きくはないですがミュージアムショップもあります。渋谷駅から徒歩13分ありますが、入場料無料なのでおすすめです。

杉並区立郷土博物館(本館)

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縄文土器(杉並区立郷土博物館本館)

杉並区立郷土博物館本館の常設展示室では、原始・古代から中世、近世、近現代へと杉並の3万年の歴史を学べます。

原始・古代の展示では、旧石器時代から古墳時代までの環境の変化に注目し、杉並に住んだ人々の暮らしを紹介しています。特に、高井戸遺跡より発掘された石斧は約3万4千年前に使用された日本でも最古の部類に属する石器です。また、向ノ原遺跡B地点で発見された隆起線文土器は縄文時代草創期のもので、杉並区における縄文時代文化の出発点でもあります。

そのほか杉並区指定有形文化財(建造物)「旧篠崎家住宅主屋」の古民家は土日祝日の午後はいろりに火入れをしていて、お茶を御馳走になり、ありがとうございました。

大人100円、中学生以下は無料で自然の多い和田彫り公園にも近く、おすすめです。

世田谷区立郷土資料館

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世田谷区立郷土資料館は都内最古の公立地域博物館です。国指定重要文化財・東京都史跡の世田谷(大場)代官屋敷が敷地内にあります。

展示物は3万年前の石器から、世田谷の歴史を無料で見れます。世田谷の遺跡は多摩川、目黒川などの川に面した大地に分布し、遺跡の数は都内23区で最も多い282カ所に及びます。展示室2階には縄文土器が2つ展示されています。

東急世田谷線「上町」駅下車徒歩約5分です。世田谷の歴史が学べて入館料が無料なのでおすすめです。

下高井戸塚山遺跡

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下高井戸塚山遺跡では、武蔵野台地では最古と思われる約30,000年前の旧石器時代のナイフ形石器をはじめとする多数の遺物が出土しました。また、約3,500年前の縄文時代中期にかけての集落跡でもあり、とても貴重な遺跡です。

監理事務所には、旧石器時代の石器や縄文時代の縄文土器が展示されています。

Q. 縄文時代の魅力とは?

A1. Sustainability 1万年も持続可能な社会

縄文時代は16,000年前から1万年続きました。縄文土器は世界最古の土器と言われています。縄文遺跡は西日本よりも東日本に多く出土しています。

土器を使用して生活するということは定住生活の始まりです。日本は山地が国土の70%で海に囲まれた島国です。当時の食料は動物ならシカやイノシシ、木の実ならドングリや栗、海が近いところではタイヤイワシ、サーモン、貝はシジミ、アサリなどを食べ、自然の恵みに感謝し、大自然、地球と共生するエコロジカルな生活をしていたそうです。

A2. Peace 平和な時代

縄文時代に驚きを感じるのは大規模な争いがあった痕跡がみつかっていないことです。

A3. Compassion 厳しい環境を生き抜くコツは「おもいやり」

北海道の遺跡から小児麻痺をわずらい、一人で歩くことも困難だとおもわれる細い骨が見つかっています。その骨の分析では20歳前後まで生きていたことがわかりました。つまり、この集落の人々は弱者を切り捨てることなく介助していたと考えられます。当時は食糧確保も簡単ではなく、必死に生活していたとおもいますが、それでも力を合わせて生きていこうとする人とのつながり、相手を思いやることが、厳しい環境を生き抜くコツだと感じました。

Q. 縄文土偶は芸術作品ではない !?

縄文人は万物すべてに精霊が宿るというアニミズム、精霊信仰だったと言われています。縄文時代の土偶のデザインのほとんどが妊娠した女性を表しています。たんに美学意識によってつくりあげられた芸術作品ではなく、多産、安産を祈る、強烈に宗教的な意味を帯びています。