梅の木はオス?メス?実をつける条件と紅白の花びら
植物にもオス・メスがあり、樹木にもオス・メスがあります。
春の訪れを告げる梅の木はどうでしょう?
梅の特徴と実り方、紅白の花の正体について 見ていきます。
ひとつの個体にオス・メスが共存
梅の花は「雌雄同花(しゆうどうか)」といわれ、ひとつの花にオス(おしべ)・メス(めしべ)が存在しています。
花ひとつにオスとメスがあるので、梅の木には雌雄の区別が無いことになります。
イチョウの木などのように、オスの木とメスの木が分かれているものを
「雌雄異株(しゆういしゅ)」といい、オスの木には銀杏が実りません。
街路樹などで銀杏の実らないイチョウを見かけたら「これがオスの木か」と観察してみるのもいいですね。
自分の花粉では実らない
ひとつの花に おしべ・めしべ があるなら簡単に実ができるのでは?と思いがちですが、
ウメは「自家不和合性(じかふわごうせい)」といわれる品種がほとんど。
おしべ・めしべを両方持っているにも関わらず、自分の花粉では実らないことが多いんです。
春を象徴する桜も同じ性質をもっています。
実をつけるためには他の梅が近くにないといけません。
盆栽や庭などで植物を育てる場合は、その特徴を事前にチェックしましょう。
紅白の花を咲かせる梅の木
ひとつの木に紅白の花を咲かせることを「源平咲き」といいます。
源氏と平氏の旗の色に由来。
アントシアンという赤い色素がうまく作られず、部分的に白い花が咲くことで紅白の姿を現します。
毎年同じ色になるとは限らない自然界の芸術です。
桜でも同じ現象がみられるようですが、桜の場合は もともと色が薄いので気づきにくいですね。
紅白に咲き分かれた梅は新年の めでたい象徴でもあります。
日本の梅と改めて向き合うキッカケとなりましたら幸いです。