子供の中耳炎は自然治癒する!? 抗生剤(薬)を使わないで治す方法について【実体験】
幼少期に中耳炎になって鼓膜を切開した…
子供が中耳炎をくり返すため、飲み薬(抗生剤)が欠かせない…
「中耳炎の治療が遅れると難聴になる」と聞いた…
といった経験をお持ちの方、意外と多いのではないでしょうか?
日本では「中耳炎は抗生剤で治すもの」という認識が一般的。
しかし海外では、薬を使わない中耳炎の治療が見直されはじめています。本来、中耳炎は自然治癒する病気なのだとか。
筆者は子供(4歳)が中耳炎にかかっても、抗生剤を飲ませません。自然に治るのを待ちます。
もちろん、問題なく完治しますよ〜(数回 経験済み ^^)
本稿では、中耳炎と抗生剤、自然に治す方法を実体験とともにご紹介します。
( ※ なお 筆者の実体験をご紹介しますが、医療機関のサイト も参考にしています。)
中耳炎は自然治癒する
中耳炎とは、風邪症状の一種として短期間で自然治癒する病気です。
特に幼児期(生後〜5歳くらいまで)には多くの子供が発症します。幼いうちは耳の構造が未熟なため、ウイルスや細菌が「中耳」に侵入しやいのです。
※ 中耳:耳の鼓膜から奥の部分
中耳炎は 鼻水が出ている時に発症しやすく、鼻水が止まる頃には自然治癒している場合がほとんど。中耳炎に抗生剤は必要なし
中耳炎の治療において、特別な場合を除き 抗生剤(抗生物質)の服用は必要ありません。
中耳炎になる原因は、ウイルス 及び 細菌が中耳に侵入するため。そして(風邪も同様ですが)、多くはウイルスによるものです。
そもそも、ウイルスには抗生剤が効きません。
もし抗生剤で中耳炎が治った経験がある方は、自然治癒した可能性が高いでしょう。
よほど強い痛みや高熱が続かない限りは、中耳炎だからといって抗生剤を飲む必要はないのです。
中耳炎になりやすい子の特徴は?
よく風邪をひく
中耳炎は、咳や鼻水と同じく「風邪の症状」の一つ。そのため、風邪をひきやすい子は必然的に中耳炎にかかりやすくなります。
鼻水をすする
子供の中には、鼻水をすする子がいます。鼻水をすすると ウイルスや細菌が中耳に入りやすく、中耳炎になる可能性が高まります。
中耳炎を予防するためにできること
風邪をひかないこと
上でもご紹介したとおり、中耳炎とは風邪症状の一種。普段から風邪をひかないように注意することが大切です。
鼻水をこまめにかむ
中耳炎予防に一番効果的なのが、鼻水をすすらない(鼻をかむ)こと。
子供の場合、すすってしまう子も多いですが、できるだけ鼻をかむ癖をつけましょう。
中耳炎になってしまったら
いくら予防していても、中耳炎になってしまうことも。
子供が突然「耳が痛い!」と泣きはじめたら、中耳炎を疑いましょう。
しかし、慌てる必要はありません。
たいていの場合、痛みは数時間で治まります。
ピーク時にはかなり痛むので、子供は泣き叫ぶかもしれませんが「少ししたら痛くなくなるからね」と励ましてあげてください。
氷で耳の裏を冷やす
まずは耳の痛みを和らげる工夫が必要です。氷などで冷やすと 楽になります。
寝る・座る(楽な姿勢をとる)
寝ている時に突然耳が痛くなった場合、座ると多少痛みが治まることがあります。
いろんな姿勢を試し、最も楽な姿勢をとりましょう。
「中耳炎の痛みは繰り返す」を知っておく
中耳炎の痛みは、一度治まった後でも、数時間の内に何度か繰り返すことがあります。
その場合も、慌てずに冷やしたり、気持ちを落ち着かせる工夫をしましょう。
泣かない(お子さんを泣かせない)
泣くと耳の中が刺激され、中耳炎の痛みが増してしまいます。
小さなお子さんを泣かせないのは非常に大変ですが…、もし理解できる子であれば、泣かないようにすると痛みが軽減されます。
医者に連れて行くタイミング
「中耳炎は自然治癒するもの」と分かっていても、本当に治っているのか不安…。
その場合は、耳の痛みがひいてから、1週間くらい様子をみて耳鼻科を受診しましょう。
治っていれば先生から「もうほとんど治っているね」とお墨付きをもらえます(筆者も体験済み)。
ただし、高熱が続いたり、耳の痛みが数日経ってもひかない場合には、速やかに耳鼻科を受診してください。
あまりオススメではありませんが、痛みに耐えられない場合には、鎮痛剤を処方してもらうのもいいでしょう。
オランダ発祥の中耳炎治療法
最後に、オランダで20年前から実施され、世界の中耳炎治療の常識を変えた方針をご紹介します。
- 中耳炎による耳痛・熱:
→ 約2日程度は痛み止めだけで様子をみる。 - 耳痛・熱が続く場合(約10%):
→ 抗生剤の服用 - これでも痛み・熱が続く場合(約1%):
→ 鼓膜切開
抗生剤を服用せずとも約90%が自然治癒してしまうというのは、興味深いですね。
育児に悩む親御さんの、参考になれば幸いです ^^)