【重金属のデトックス方法】飲酒・喫煙で体内の重金属濃度が2倍に!?
重金属のデトックス方法、飲酒・喫煙と重金属の健康デメリットに関する、新しい研究結果をご紹介します。
「百薬の長」として古くから親しまれてきたお酒ですが、先日「適量のアルコールでも脳へ悪影響」とのニュースが、報道されたばかり。。。
そして、今回 本記事でご紹介するのは「重金属」に関する内容です。
飲酒・喫煙は、果たしてどのように重金属と作用し、人体へ悪影響を及ぼすのでしょうか?
飲酒・喫煙と重金属に関する研究報告
韓国の食品医薬品安全処(通称、食薬処。日本での厚生労働省に相当)は、2010〜2015年の間に、韓国国民を対象とした追跡調査を行いました。
この追跡調査のテーマは、「体内の重金属濃度と、摂取した食物・生活習慣の関連性」という物だったそうです。
飲酒と重金属の関係
追跡調査の結果、1週間に4回以上飲酒をする人々は、そうではない人々に比べ、「体内の重金属濃度が著しく高くなる傾向にある」ことが判明しました。
(具体的には、鉛 +54%、カドミウム +11%、水銀 +89% とのこと。)
研究チームは、
「アルコールが カルシウム・鉄分・葉酸 などの栄養成分の吸収を妨害したため、体内の重金属濃度が高まったのではないか。」
「過度な飲酒が体内の免疫力を低下させ、マクロファージ(=免疫細胞の一種)の 重金属除去能力を低下させたためではないか。」
とコメントしています。
喫煙と重金属の関係
上記の追跡調査により、喫煙の習慣がある人々は そうではない人々に比べ、「体内の重金属濃度が著しく高くなる傾向にある」ことも判明しました。
(具体的には、鉛 +30%、カドミウム +23%、水銀 +43% とのこと。)
研究チームは、
「喫煙をすることで、タバコ自体に含まれる様々な有害物質(重金属含む)が、体内に吸収されたためではないか。」
と分析しています。
当サイト関連記事:
タバコの喫煙が遺伝子を傷つけ癌リスクを高めるまで、たったの15分!?
重金属が体へ及ぼす悪影響
重金属は 人体にどのような悪影響を及ぼすのでしょうか?
飲酒・喫煙により 体内の重金属濃度が高まることについては、上でご紹介した通りです。
一度 体内に吸収された重金属は、骨や腎臓などの臓器へ蓄積し、長い間 体内へ留まります。
鉛を始めとする各種 重金属は、子供の成長障害・知能障害の原因になり、注意力散漫や行動障害を引き起こすと言われています。
当サイト参考記事:
重金属・農薬が発達障害・学習障害の原因に!? 人体への影響について
成人に対しては、貧血や腎臓障害、心血管疾患・消化器疾患・神経衰弱 などのリスクが高まると言われています。
汚染された水を飲んだ多くの住民が 筋力低下や骨粗しょう症を引き起こし、「痛い!痛い!」と泣き叫んだと言われるイタイイタイ病。
イタイイタイ病の患者は、なんとクシャミをするだけで骨折してしまったそうですが、
・・・そのイタイイタイ病の原因は、重金属であるカドミウムが原因でした。
水銀は中枢神経に作用し、聴力障害や歩行障害を引き起こします。
妊婦が水銀を多く摂取すると 奇形児が産まれやすくなると言われており、妊娠中はマグロを控えることが推奨されています。
※ 大型魚であるマグロは、生物濃縮(=食物連鎖の頂点にいる生物ほど、生物の体内で分解されない化学物質の濃度が 高まってしまう現象)により、水銀を多く含んでいるためです。
体内の重金属を排出(デトックス)する方法
カルシウム、葉酸、鉄分などの栄養成分は、重金属の体内吸収を妨害する働きがあります。
そのため、食薬処の研究チームは、
「重金属のデトックスには、カルシウム、葉酸、鉄分を多く含む食品を摂取し、禁酒・禁煙の生活が必要である。」と 強く警告しています。
※ 編集部注:
具体的には、有機栽培の ブロッコリー、ほうれん草、クロレラ、にんにく、ナッツ類 などが、重金属のデトックスにオススメの食品です。
「飲酒・喫煙と体内の重金属濃度」に関する研究結果をご紹介しました。
健康管理のお役に立てましたら幸いです^^