自民党による改憲案『緊急事態条項』について
「緊急事態条項」
について
自民党による憲法改正案「緊急事態条項」が物議を醸している。
#自民党政治を終わらせよう
— つき君🐶 (@tsukikundesu) 2022年6月20日
改憲に賛成すると緊急事態条項が加憲され日本国民終わります
右も左も宗教も思想も老若男女、関係なく人権奪われ終了です
改憲で9条どうのこうのは餌、自民の狙いは「緊急事態条項」だけ
自民ファン、頼む改憲絡みの選挙だけは自民に投票すんのやめてくれ
ついでに維新も pic.twitter.com/CpZhSzY0au
下記は、上の画像を拡大したものだ。
この内容は本当なのだろうか?
自民党による改憲草案の内容を調べてみた。
自民党による「緊急事態」改憲草案
自民党による日本国憲法改正草案の全文は、こちらから確認できる。
出典:自民党 憲法改正実現本部
緊急事態条項については、PDFファイルの25〜26ページ(資料の漢数字は二四〜二五ページ)に記載されている。
自民党はこれらの内容を「第九章 緊急事態」に新設したい考えのようだ。
自民党による緊急事態条項の説明
自民党が公開している「日本国憲法改正草案Q&A」には、以下の説明がある。
Q41.
国等の指示に対する国民の遵守義務(99条 3項)を定めたのは、なぜですか? 基本的人権が制限されることもあるのですか?
答.
99条 3項で、緊急事態の宣言が発せられた場合には、国民は、国や地方自治体等が発する国民を保護するための指示に従わなければならないことを規定しました。現行の国民保護法において、こうした憲法上の根拠がないために、国民への要請は全て協力を求めるという形でしか規定できなかったことを踏まえ、法律の定める場合には、国民に対して指示できることとするとともに、それに対する国民の遵守義務を定めたものです。「国民の生命、身体及び財産を守るために行われる措置」という部分は、党内議論の中で、「国民への指示は何のために行われるのか明記すべきだ。」という意見があり、それを受けて規定したものです。後段の基本的人権の尊重規定は、武力攻撃事態対処法の基本理念の規定(同法3条 4項後段)をそのまま援用したものです。党内議論の中で、「緊急事態の特殊性を考えれば、この規定は不要ではないか。」、「せめて『最大限』の文言は削除してはどうか。」などの意見もありましたが、緊急事態においても基本的人権を最大限尊重することは当然のことであるので、原案のとおりとしました。逆に「緊急事態であっても、基本的人権は制限すべきではない。」との意見もありますが、国民の生命、身体及び財産という大きな人権を守るために、そのため必要な範囲でより小さな人権がやむなく制限されることもあり得るものと考えます。
筆者の所感
大災害や敵国が侵略してきた場合などは、悠長に国会で議論している時間がない。有事の際は 総理大臣の権限を強め 国民の人権に制限を課すことで、日本国全体が迅速に行動できるようになるメリットがある。
こうした自民党の言い分は、一見すると もっともなように思える。
・・・しかしこれは、諸刃の剣でもあることに注意が必要だ。万が一 総理大臣が愚か者(もしくは、売国奴)だった場合、その誤った指示によって 日本が崩壊しかねない。
自民党の改憲案に反対している人々の大多数は、この点を危惧していることだろう。筆者もそのうちの一人である。
昨今の日本は、総理大臣をはじめ 政治の中枢にいる人物たちを 信用できる状況だろうか? 有事の際に 彼らの権力を強化しても、本当によいのだろうか?
■ 参考:
真剣に考えなければならない。