【TBSビデオ問題】TBSが正直に告白していれば、地下鉄サリン事件・松本サリン事件は起きなかった!?
地下鉄サリン事件
とも関連が…
3月20日は、悪名高き地下鉄サリン事件が発生した日である。
事件発生から27年が経過した今では、オウム真理教(以下、オウム)と呼ばれる宗教団体が引き起こしたことが 広く知れ渡っている。
ところが、実は TBSも地下鉄サリン事件発生に大きく関わっていたことは、あまり知られていない。
本稿では、TBSとオウム・地下鉄サリン事件との関連について纏めた。
TBSビデオ問題と、坂本弁護士一家殺害事件
オウム凶悪化のきっかけとも言われているのが、TBSビデオ問題である。
TBSビデオ問題
1989年10月26日、TBSテレビのワイドショー番組『3時にあいましょう』のプロデューサー(多良寛則氏と 武市功氏)が、放送前に 坂本堤弁護士のインタビュー映像をオウム幹部らにみせた。
このインタビュー映像の中で、坂本弁護士は
- オウム信者の家族の苦しみが置き去りにされている。
- 宗教を利用したインチキ商法になっているのであれば断罪されるべき。
- 尊師に超能力で跳んだり透視するのを実演してほしいと頼んだが、それはできないとのことだった。
- 血のイニシエーション(麻原彰晃の血液を飲むと救われる)は詐欺。
等と発言していたようである。
TBSはオウム幹部との打ち合わせで、坂本弁護士のインタビューを放送しないことを約束。坂本弁護士のインタビュー映像は放送されなかった。
坂本弁護士一家殺害事件
当時 坂本弁護士は「オウム真理教被害者の会」を立ち上げ、教団を批判。教団を告訴しようとしていた。
教団側は訴訟回避のため 坂本弁護士と交渉を行ったが、決裂。1989年11月14日、オウム幹部6名が 坂本弁護士と妻子を殺害した(TBSビデオ問題から3週間も経っていない)。
この事件は当初「失踪事件」とされており、1995年まで迷宮入りとなっていた。
オウムに殺害された坂本弁護士一家。小さな子供もいる。許せない…。
TBSは長きに渡り オウム側に坂本弁護士のインタビュー映像をみせたことを否定し続けてきた。
東京地検、日本テレビ、衆議院法務委員会などからも「TBSビデオ問題」は疑われていたようだ。しかし 1996年に決定的な証拠が出るまで、TBSは頑なに「オウムに坂本弁護士のインタビュー映像をみせたことはない」としてきた。
ここで重要なポイントは、下記2点である。
もしTBSが坂本弁護士のインタビュー映像を オウム幹部にみせていなければ…
→ 坂本弁護士一家は殺害されなかった可能性が高い。
坂本弁護士一家殺害事件が発生した後、TBSビデオ問題について TBSが正直に告白していたならば…
→ 警察の捜査は 即座にオウム教団に伸びていた。
→ その後にオウムが引き起こした 松本サリン事件、地下鉄サリン事件は 起きなかった可能性が高い。
松本サリン事件と杉尾秀哉
1994年6月27日〜28日の早朝にかけ、オウム幹部らにより長野県松本市でサリンが散布された。
警察は 第一通報者である河野義行氏の自宅を家宅捜索。
このとき、TBS『ニュースの森』のキャスターである杉尾秀哉(すぎおひでや)氏は、まるで河野氏が犯人であるかのように決めつけて報道していた。
その杉尾秀哉氏は現在、立憲民主党所属の参議院議員である。
地下鉄サリン事件
1995年3月20日(月曜日)の午前8時ごろ、混雑している東京の地下鉄において、猛毒の神経ガスであるサリンが散布。この地下鉄サリン事件*は世界中を驚かせた。
※ 海外では「Tokyo Sarin Attack」と報道。
TBSによる謝罪
1996年3月23日、「早川メモ」の全容が明らかとなり TBSビデオ問題における それまでのTBS側の主張が嘘であることが発覚。
翌24日には 武市功氏が「オウムに坂本弁護士のインタビュー映像をみせた」ことを認めた。
同年4月30日、TBSは『証言 - 坂本弁護士テープ問題から6年半』と題した特別番組を放送。TBSビデオ問題を謝罪した。
オウム真理教と破防法
この事件で忘れられないことは2点。①オウム真理教を面白がって連日露出させたテレビの罪。②あの卑劣なテロを起こし国家転覆まで企んだ犯罪集団のオウムに破防法を適用できなかったこと。あれが対象でなくて何のための破防法か。しかしメディアでベラベラ喋りまくっていた人々は皆、適用に反対した。
— 有本 香 Kaori Arimoto (@arimoto_kaori) 2022年3月20日
オウム真理教への破防法適用に反対したのは、有田芳生氏、江川紹子氏 などが有名である。
上述のとおり、「TBSビデオ問題」と「オウム真理教による 坂本弁護士一家殺害事件、松本サリン事件、地下鉄サリン事件」には繋がりがある。
- オウム教団に坂本弁護士のインタビュー映像をみせたこと
- 坂本弁護士一家殺害事件の後、TBSビデオ問題について 正直に告白しなかったこと
こうしたTBSの行動によってもたらされた被害は甚大である。
"TBSが大量殺人ほう助" は、決して過言ではないと思うのは筆者だけだろうか。
影響力のあるマスコミだからこそ、より正義で誠実な企業姿勢が求められるはずだ。