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変異株の感染拡大はコロナ禍収束の始まり / 日本のコロナ対策・ワクチン3回目接種に警鐘 - 宮沢孝幸氏 (そこまで言って委員会)

DS速報変異株の感染拡大は
コロナ禍 収束の
始まり (宮沢孝幸氏)
更新日:

宮沢孝幸 准教授(京都大学ウイルス・再生医科学研究所)が、テレビ『そこまで言って委員会NP』に出演。

日本の誤った新型コロナ感染症対策やワクチン接種に対し、研究者の立場から警鐘を鳴らした(2021年12月19日放送)。


本稿では、番組内の宮沢氏と関連したVTRや 宮沢氏の発言内容を書き起こしてまとめた。

※ 一字一句 完璧に書き起こしたわけではないが、おおよその内容は理解できるはず。もしお時間のある方は、上のYouTube映像(そこまで言って委員会NPの公式チャンネル)をぜひご覧いただきたい。宮沢氏の真剣な様子が伝わってくる。

『そこまで言って委員会NP』での、宮沢孝幸氏の発言まとめ

日本政府は2021年12月8日、「新型コロナワクチンを1回以上接種した日本国民が1億人を超えた」と公表。


ところで 日本とイギリスを比べてみると

  • 人口:約2対1
    日本が1億2623万人に対し イギリスは6708万人。(2020年のデータ)
  • 新規コロナ陽性者:約1対400
    日本はほとんど自粛を解除していて約100人/日。一方 イギリスは4万人超/日。(2021年12月13日のデータ)


イギリスの事例と人口比を考えるならば、日本では1日に8万人超のオミクロン新規陽性者が増えているはず。しかし実際はそうなっていない。

これは「日本人は何らかの特殊な免疫を持っている」もしくは「日本人には何らかの要因(仮称 ファクターX)があり、新型コロナに対して抵抗性を持っている」為と思われる。

日本のコロナ対策である「欧米に合わせた過剰な自粛」は誤り

しかし 日本政府はそれに目を向けず、コロナ対策において欧米に合わせた過剰な自粛をした結果、欧米以上の経済的被害を受けてしまった

自国のデータを見て 冷静に判断すれば、このような事態にはならなかったはずである!

日本政府は、新型コロナに対して独自に判断せず 欧米追従型の「キャッチアップ型思考」。それが今回の災禍を生んだ

日本政府による「選択と集中」の弊害

そして 日本で新興ウイルスに対する研究が進まないのは、日本政府による「選択と集中」にある。

ごく一部の大学を除いた ほとんどの大学において、投資不足(資金不足)で研究困難となっている。

メディアの煽り報道

新型コロナウイルスに関する情報が混乱を極めたのは、メディアの煽り報道にある。

(メディアの作り出した)世論に流され、世論に媚びる政治が 日本のコロナ政策を歪めさせ、経済を破壊した。

ウイルスの専門家ではない医者を重用し、彼らの妄言を垂れ流したメディアの責任は極めて重い。

■ 妄言の例

  • 人流抑制
  • 酒類の提供を中止
  • 外国人客を受け入れない


世界中で感染拡大している変異株「オミクロン株」について。病原性は低いと考えられているにもかかわらず、新しい変異株が出現したというだけで、日本は鎖国に はしっている。

オミクロン株の脅威が日本にも当てはまると、私は思わない。

宮沢孝幸氏への質疑応答

※ 以下のQ&Aにおいて、A(アンサー)は宮沢氏

Q.オミクロン株は、日本ではそこまで影響がない?

A.
弱毒化している様子。新興ウイルス感染症の特徴として「最初は強毒だが、だんだん弱毒化」「さらに感染しやすくなる」というのがある。

宿主を殺さないために 広がる。広がりやすくなるように、喉(のど)や鼻でよく増えるようになって、どんどん広がる。


すなわち「オミクロン株の登場で、さらにゴール(コロナ禍収束)に近づいて良かったね」と思った。

オミクロン株をブロックする(=感染拡大を防ごうとする)論調は正しくないし無理。オミクロン株の水際対策などは無理。すり抜けてくる。すでに すり抜けて来ている。

水際対策で、多少 感染拡大を遅らせる効果はあるのだろうけれど、遅らせる必要があるんでしょうか? というのが私の意見。

Q.日本とイギリスでの新規感染者数の差は、国民性の違いでは?

日本人は1人で車を運転していたり散歩をしていても、マスクを着用する国民性。イギリス人は そこまでマスクをしないが…?

A.
イギリスでも公共機関においては、新型コロナ対策でマスク着用が義務付けられている。


Q.
路上でのマスク着用の習慣は イギリス人にはないけれど…?

A.
路上でのマスク着用が 感染拡大の防止になると? 路上でのマスク着用は、日本が間違っています。路上では感染しない


Q.
オミクロン株は空気感染だと言われているが…?

A.
路上で ただ歩いているぶんには感染しない。(ぺちゃくちゃ喋っていると感染する可能性はある)

Q.オミクロン株、満員電車では感染しない?

A.
アルファ株、デルタ株であろうが、電車の中でぺちゃくちゃ喋っていたら感染する可能性はある。

ただし、咳(せき)の1発ぐらいでは感染しない。呼気にもウイルスは出ているが少量なので感染しない。

黙って乗っているのであれば、満員電車でも感染しない


Q.
感染力が上がっても…?

A.
感染力が上がるということは、ウイルスが鼻や喉(のど)で増殖しやすい可能性だということ。

オミクロン株についても、まだ正式な論文ではないが「肺の奥深くではなく、上部気道でよく増えるようになっている」とのこと。

鼻や喉あたりでウイルスが増えれば、当然(病気の)拡散力は強くなる。しかし、ウイルス1つ1つ当たりの感染力には それほど差はない。

Q.3回目のコロナワクチン接種は必要?

コロナワクチンは重症化しないのが目的だと言われていたが、今回のオミクロン株は重症化しないらしい。では3回目のワクチン接種って必要なの? どうして射つ必要があるの…?

A.
テレビではなかなか答えることができない。正直に答えるとバッシングを受ける。

今回のコロナワクチンは、論理的に考えていろいろと不具合がある。それを「絶対安全だ」というのは嘘。様々な「リスクの可能性」を話すのだが、完全に封殺(言論できなく)されていた

接種が進んできて 副反応・副作用に苦しめられる人が増えてきている。そのため、(ワクチンのリスクについて)少しずつ発言ができるようになってきたが、それも最初から分かっていたこと。

ワクチン接種によって亡くなられた方、長期的な副作用に悩まされる方も出てきている。

Q.コロナワクチンは 接種するべき? しないべき?

「ワクチンの後遺症」と「コロナ(新型コロナ感染症)の後遺症」。どちらもあるだろうし…?

A.
「ワクチンのリスクとベネフィット(利益・メリット)を考えたときに、自ずと答えは決まるでしょ?」と再三 伝えてきたはずなのに、一般の人々に対して ワクチンのデメリットに関する情報が遮断されてきた

Q.コロナワクチンのデメリットに関する言論が封鎖されてきた、とは?

A.
ツイッターなどでワクチンのデメリットを発信すると、大きくバッシングを受ける。

しかし、その気持ちは理解できる。ある程度 影響力のある人物が「ワクチンのデメリット」について発信すると、ワクチン接種率が下がる恐れがあるだろうから。

「コロナ感染した場合のリスクが高い人」はワクチンを射てばよい。しかし「コロナ感染した場合のリスクが低い人」すなわち 60代以下の人はコロナワクチン接種は不要

Q.医師会などにおける「業界の論理」はどうなのか?

ワクチンのデメリットを発信するとバッシングが来るというのは、言論界での話だろう。医学界(ウイルス学会)・医師会などにおける「業界の論理」(重篤の患者を集めなければ という利権がらみの話)はどうなの?

A.
ほぼ100%なんじゃないでしょうか。

Q.ワクチン副反応について、推論ではなく ご自分の研究でしっかり証明してほしい

A.
人で実験できないことがほとんど。ワクチン副反応は データとして上がってくるまで(副反応報告があるまで)は分からない。

論理的に考えると「こういう可能性がある」とは言えるので、それについて(政府や製薬会社は)明確なデータを公表してほしい。

丸太氏(産婦人科医)と竹田恒泰氏とのやりとり

■ 丸太氏:
ワクチン副反応(接種後の有害事象)とワクチン接種の因果関係を、個別に証明することは難しい。

ただし、第3相試験まではかなりの人数で安全性を検証しており、ほとんどの副反応は接種後2ヶ月以内に出てくる。

とはいえ、接種2ヶ月後以降に副反応が生じる可能性は否定しないし、より大人数で接種したときに、どうなるか分からないという点も否定しない。

「ワクチン接種者 or 未接種者」で比べるのではなく、「ワクチンを導入した場合と導入しなかった場合に 社会がどうなっていたか?」という公衆衛生的な観点を天秤にかけなくてはいけない。


■ 宮沢氏:
コロナの被害に対するリスクの計算が間違っている。


■ 竹田氏:
宮沢先生は「分からない」ことがリスクだと発言され、丸太先生は「分かりにくい」と発言。結局どちらも同じことを言っているのでは?

オミクロン株が重症化しないのならば、3回目ワクチン接種のメリットは低くなってくる。

Q.岸田総理のオミクロン株対策は、適切? やりすぎ?

A.
政府(岸田政権)は今までのコロナ対策を学ばなかったなぁと。水際対策でオミクロン株の流入を防ぐなんて無理。

若干 入ってくるのを遅らせれるかもしれないが、完全に防ぐのは無理。


Q.
菅内閣と岸田内閣、コロナ対策においては どちらがマシ…?

A.
私は菅内閣だったと思っている。コロナ対策の現実路線で、GoToもやってくれたし。


Q.
菅内閣はワクチン接種を強く推進していたが…?

A.
私としては「ワクチン絶対反対」ではない。コロナ感染のリスクが高い人は射てばよい。コロナ感染のリスクが低い人は、副反応(長期的なものも含めて)を加味した上で判断してほしい

ファクターXについて、宮沢氏の見解

Q.日本の感染者数が少ないのは「ファクターX」が存在するから?

A.
ファクターXというのは、山中先生(山中伸弥 京都大学教授)が名付けたもの。

実は既存のウイルス学の知識でも「なぜ日本のコロナ感染者数が少ないのか」は推測することができる。

最も可能性があるものとして、私は「交差免疫」だと思っている。

* 交差免疫 - あるウイルスに感染して過去に獲得した免疫が、その後 類似のウイルスに対しても有効に働くこと


旧型コロナウイルスに対しての免疫が、新型コロナウイルスに対してもある程度 有効だという論文は、かなり前から出ていた

ただ、これは免疫の MHCクラスI(エムエイチシークラスワン)の相性によるのだが、これを調べるのがとても大変。

先日 理化学研究所で、「従来の(旧型)コロナウイルスの部品が 新型コロナウイルスの部品に似ており、それが免疫に反応していますね」という論文が出た。

「これがファクターXだ」ということだけれど、ようやくターゲット(標的)を1個 見つけた。しかし それが数十個あると私は思っている。それが新型コロナにも効いているはず。


流行っている旧型コロナウイルスが、アジアと欧米では おそらく違うのだと思われる。

それらを推測だと批判される方もいるけれど、費用と時間をかけたら全て調べることは可能。

ただし、全てが出揃うまでに5年はかかるだろうと見ている。そこまで皆さん待っていられないので、こんなところではないでしょうか? というのを、私は申し上げている。

日本はすでにコロナ禍の収束

残念ながら、ワクチンではウイルスの感染は防げない

重症化を細胞性免疫で防いでいるのだが、免疫学会では「コロナワクチンにおける 細胞性免疫の記憶の短さ」が指摘されている。


そのため「ワクチンをずっと打ち続けて(何度もブースター接種して)逃げる」というパターンも考えることができるが、欧米においては「一定の割合以上の人々がコロナ感染し集団免疫が成立しないと、コロナ禍(=新型コロナウイルス感染症のパンデミック)は終わらない」と私は見ている。

しかし日本は「 "新型コロナウイルスに類似したウイルス" にすでに感染しており、すでに集団免疫を獲得していた」 あるいは極論だが 「新型コロナウイルスが先に流行っていた」可能性がある。

日本はすでにゴール状態。人々に集団免疫が獲得されており、新型コロナは収束の状況だと私は考えている。

宮沢氏の今後について

Q.新型コロナが収束したら、もうテレビで宮沢先生には会えなくなっちゃうの?

A.
私はもう、おさらばしたい。研究者が使い捨てされていたり、研究費のつけ方が間違っている現状を、残りの人生をかけて啓発していきたいと思っている。

研究現場の声が、政治家には届かない。政治家は、一部の "勝ち組研究者"(トップクラスの研究者)の話しかきかない。

そしてトップクラスの研究者は、自分たちのグループのことしか考えない。日本の感染症研究や日本全体の学問のことを考えていない。


「自分の研究」よりも「日本の将来」のほうが、よっぽど大事。

今も、自分(宮沢氏個人)の研究は止めている状況だが、日本全体を守るために こうしてテレビに出ている。

日本の既存の政党は駄目!


宮沢氏の発言内容が正しいか否かについて、ウイルス研究者ではない筆者に判断はできない。

しかし「大勢から非難される」ことが分かりきっている発言を 敢えてする勇気。

この勇気は、まさに「真実(善)の側に立っている者の力強さ」ではないかと、筆者は感じた。


宮沢氏の義なる行動 並びに 宮沢氏の発言をカットせず放送した番組スタッフを、心から称賛し応援したい。