新型コロナ感染死9割が60歳以上 / 10代・20代の死亡率は0.0%【10月12日 厚労省データ】
9割が60代以上
(10月14日公表)
新型コロナ1週間の新規陽性者は8,820人 - 年代別の内訳
2021年10月14日、厚生労働省は新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)動向のデータを 10月12日のものにアップデートした。
それによると、日本における10月12日時点のコロナ陽性者数は、10月5日の発表から8,820人増え 累計170万2628人となった(男性 92万1182人、女性 76万3930人)。
データの整合性について
本稿では厚労省の公表データをまとめて掲載していくが、注意点がある。
厚労省HPにも小さく記されているとおり、データの整合性が取れていない部分があるのだ。
下記は、厚労省HPに記載されている注意書きである。
- 現在厚労省HPで毎日更新している陽性者数・死亡者数は、各自治体がウェブサイトで公表している数値を積み上げたものである。これに対し、本「発生動向」における陽性者数・死亡者数は、この数値を基に、厚生労働省が都道府県に詳細を確認できた数値を集計したものであるため、両者の合計数は一致しない。
- 本「発生動向」における死亡者数・陽性者数の各年代の「計」には、年齢階級が明らかであるものの都道府県に確認してもなお性別が不明・非公表の者の数字を含んでいるため、男女のそれぞれの欄の数字の合計とは一致しない。
- 本「発生動向」における死亡者数・陽性者数の「年齢階級計」には、性別が明らかであるものの都道府県に確認してもなお年齢階級が不明・非公表の者の数字を含んでいるため、各年齢階級のそれぞれの欄の数字の合計とは一致しない。
以下のデータは これらを踏まえて読んで欲しい。
新規コロナ陽性者8,820人の年代別内訳
10月5日〜12日の新規陽性者8,820人の年代別内訳は、次のとおり。
年齢 | 新規数 | 累計 |
---|---|---|
80代以上 | 378人 | 7万3076人 |
70代 | 384人 | 7万7639人 |
60代 | 507人 | 10万3177人 |
50代 | 937人 | 20万8661人 |
40代 | 1407人 | 26万2695人 |
30代 | 1470人 | 27万7887人 |
20代 | 1950人 | 42万0728人 |
10代 | 978人 | 17万2805人 |
10歳未満 | 871人 | 9万2105人 |
陽性者数が最も増えた年代は1950人増の20代。一方 増加数が最も少なかった年代は80代以上で、378人増だった。出典
コロナ死亡者の増加数
次にコロナ死亡者数の増加をみていく。
10月12日時点のコロナ死亡者数は、前回データ(10月5日)から150人増え、累計1万7933人(男性 9,939人、女性 7,025人)。
10月5日〜12日の死亡者150人の年代別内訳は、次のとおり。
年齢 | 新規コロナ死亡者数 |
---|---|
80代以上 | 83人 |
70代 | 44人 |
60代 | 17人 |
50代 | 18人 |
40代 | 11人 |
30代 | 5人 |
20代 | 0人 |
10代 | 0人 |
10歳未満 | 0人 |
※ 上述のとおり、厚労省は「累計と年代別の数字は、性別不明者などの関係で一致しない」としている。
陽性者の増加が378人と最も少なかった80代以上が、死亡者数では最も多く83人だった。
一方、陽性者が1,950人と最も増加した20代は、死亡者が0人だった。10代と10歳未満の死亡者も0人となっている。
なお、高齢者のワクチン接種率は9割超え。すると 80代以上のコロナ感染者 および 死亡者は「ワクチン2回接種済み」、つまりブレークスルー感染者が多いのでは? という疑問が浮かんでくる…。
この点について 筆者が厚生労働省に問い合わせてみたところ「ブレークスルー感染の有無は公表できない」との返答だった。
コロナ死亡者の9割が、60代以上
下表は厚生労働省が公開したコロナ感染症の最新データ。集計期間は 2020年1月15日〜2021年10月5日までの 約1年9カ月分としている。出典
これによるとコロナ死亡者の約6割が80代以上、約9割が60代以上であることが分かる。
30代以下のコロナ死亡率は、公式データ上は0.0%。なお、死亡者の基礎疾患の有無は公表されていない。
10代・20代のコロナ感染死とワクチン死は ほぼ同数
若年層に対する国をあげてのコロナワクチン接種は妥当なのだろうか?
「コロナ感染死」と「ワクチン接種による重篤副反応 および 死亡報告数」とを比較してみる。
重篤副反応とは「死亡 / 障害が残る / 入院を要する治療などが発生した」副反応のことを指す。
現時点でワクチン接種による重篤副反応および死亡報告の最新データは、10月1日に公表された9月12日分までのみ。以下がそれである。
- 20代
- 重篤副反応報告 474件、死亡報告 22件 - 10代
- 重篤副反応報告90件、死亡報告2件
そしてコロナ感染による死亡者は
- 20代
- 22人 - 10代
- 3人
このように、現時点における10代・20代のコロナ感染死とワクチン死の数字は、ほぼ同数。
さらに、若年層ではワクチン接種による副反応報告数が他年代よりも多いことが分かっている。
20代以下の男性でワクチン副反応による心筋炎発症リスクが高い - 分科会
10月15日に開催された専門家による検討会(ワクチン分科会)では、特に10〜20代の男性の場合 ワクチン接種後の心筋炎発症の確率が明らかに高いとして注意喚起がなされた。
なお、コロナ陽性者 および 死亡に関する集計データは約1年9カ月分であり、ワクチン副反応に関するデータは、ファイザー製が約7カ月分、モデル製が約4カ月分の集計データということも留意すべき点だろう。
各国で若者へのワクチン接種リスクが警告
上記の集計データから、特に若年層に対してワクチン接種を積極的に薦める理由が見当たらないと感じるのは筆者だけではないはずだ。
海外では10月に入り、スウェーデン、アイスランド、フィンランドなどヨーロッパを中心に「若年層へのワクチン接種は 心筋炎などの副反応リスクが高い」とした研究結果が発表。それに伴い30歳以下(1991年以降生まれ)へのモデルナ製ワクチンの接種を中断した。
デンマークとノルウェーも同様の理由から、18歳未満へのモデルナ製ワクチン接種を見合わせている。
イギリスでは、12~15歳へのワクチン接種はメリットが少ないとして1回のみ接種。韓国では未だ15歳以下への接種は開始されていない状況にある。
このような各国の動きの中、日本では15歳以下への接種が積極的に行われており、先日10〜20代の1回目ワクチン接種率が5割を超した。
一つ確認しておきたいことは、ワクチン接種による副反応および死亡に対して、どの機関も責任をとってはくれない。政府公表データにも責任者の名前はなく、電話してもコールセンターを紹介されるだけというのが現状である。
ワクチン接種は「任意」であり、強制ではない。接種にあたっては同意書へのサインが必要である。それはリスクを理解した上で接種するという意思表示に他ならない。
中学生以下への接種は原則 保護者同伴であり、保護者のサイン無しに接種を受けることはできない。つまり何が起きても責任は保護者にあるということだ。
本稿で扱ったデータは、厚生労働省HPに公開されているものであり、誰でも観覧可能となっている。
若年層への国をあげてのワクチン接種は本当に必要なのか? 立ち止まってよく考えてみる必要があるのではないだろうか。