ツボは目に見える形として存在するものではなく、その効果を実体験したことのない人には信じがたいものです。
しかし、それも過去の話。
ついにツボの正体を明らかにする時代がやってきました!
人体の神秘にせまる医学。
ツボのもつ意味と効果を科学的根拠をもとに解説します。
ツボとは「形成中心」
「ツボは形成中心に多くみられる」と最新の医学で言われるように。
形成中心とは、発生学における細胞分裂が顕著にみられる場所。
発生学とは、受精卵がどのように細胞分裂していくのかを研究する学問。
形成中心の場所とツボの場所がほぼ一致しているというのです。
ひとつの卵が人の形になるために 重要な役割をした場所を「ツボ」と表現できる。
ツボというのは単独で存在しているものではありません。
決められたコースに沿って、決められた順序で並んでいます。
ツボが無いということは、その部分の体が存在しないことを意味し、奇形児として誕生せざるを得ません。
その部分の体をつくり上げた「中心的な場所」をツボと呼んでいるからです。
日本人はよく「~に効くツボは何ですか?」という質問をします。
たとえば「便秘」にも様々な原因がありますが、ひとつのツボでそれを全て解決できません。
症状に合わせてツボが決まるのではなく、原因に合わせてツボが決まります。
それも複数のツボを組み合わせて使うことがほとんどです。
「~に効くツボは何ですか?」という質問 に答えはありません。
人体は奇跡のかたまり
たった1つの細胞が 約37兆個の細胞になるまでに、必ず「人の形」になるとは限りません。
DNAを完全にコピーしてもクローンをつくることが単純でないのは、「人の形」になるための「秩序」が必要となるからです。
私のからだは、あたりまえに「人の形」をしているのではありません。
「指をつくる」ための設計図(DNA)はありますが、秩序が乱れると指が一本多くなるなど・・・
その場合は指を一本取り除くための手術が行われることに。
会社で部下が上司に従わなければ、指が一本減り、
上司が間違った指示を出せば肩から指が生えてくる。
秩序が乱れる原因は1割程度しか明らかになっていません。
ツボへの刺激は膜を通して全身へ伝わる
膜とは、筋肉・骨・臓器・神経・血管などを包んでいる膜のこと。
外科医はこの「膜」に従ってメスを入れる。
これらの膜は独立したものではなく、相互に連結して頭のてっぺんから足の指先までつながっています。
ツボへの刺激が内臓機能にまで影響するのは、手足の膜から内臓の膜へと刺激が伝わるからです。
人間の体には つねに電気的信号が飛び交っています。
心臓の鼓動、脳からの指令、すべてそうです。
目には見えない電波が飛び交っているので、私たちはインターネットを使うことができるのと同じように。
ツボというのは まさに電波塔、あるいはWi-Fiルーターのようなもの。
刺激を伝える膜は、電波の通り道・空間です。
ツボとは何か?
ツボとは、「私」をつくる上で重要な場所であり、電波塔のような役割を持つ。
ツボへの刺激は膜を通して全身へと伝わる。
この知識が何らかのお役に立ちましたら幸いです。