精神論ではなく身体操作法
「怒り」は誰もが沸き上がる感情。
無理矢理抑えようとする精神論ではなく、身体操作法。
心と体は一つであるという観点から、身体への対処で感情をコントロールする方法をお伝えします。
緊張をほぐす呼吸
呼吸は自律神経とも深い関りを持ち、精神的バランスを整える力があります。
怒りで力んだ体を呼吸でほぐしましょう。
「何秒吸って何秒吐く」などの『呼吸法』に囚われないこと。
人それぞれに合った呼吸があるので、自分に合わない呼吸法は健康を害します。
自分の体に緊張している部分が無いか、丁寧に観察しながら一番リラックスできる呼吸(自分に合った呼吸)を見つけていきましょう。
意図的にリラックスをつくる
激しい怒りを感じているときは、簡単にリラックスできません。
そんな時は、あえて最大限の緊張状態をつくることで確実なリラックスを導きます。
<システマ流リラックス法>
- 息を吸いながら、怒りを込めて全身に力を入れる
- 全身に意識を向け、緊張していないところにも力を入れる
- 限界まで吸い込み、全身をこわばらせる
- これ以上無理というところで息を吐きながらリラックス
- 1~4をリラックスできるまで繰り返す
体がリラックスしている状態を忘れてしまった時、このリラックス法は非常に有効です。
ONとOFFの切り替えを再認識して、コントロールしやすくなります。
怒りそのものは悪者じゃない
怒りは人間の生まれ持った感情。
自分や大切な人・大切にしている価値観を守ろうとする防御反応です。
怒りが無ければ、あなたの大切なものは守れません。
七情~怒喜思憂悲恐驚~
東洋医学に七つの感情という『七情』があります。
これら七つは生まれ持った感情であり、いずれかが過ぎれば病に。
いかなる感情もバランスが大切で「怒り」はもちろん「喜び」も過剰になると病気です。
排除しようとせずバランスを整える
生まれ持った感情を排除することはできません。
ひとつに偏りすぎてバランスが崩れているので、それを整えることが必要。
うつ病なども同じで、排除しようとすればするほど抜け出せなくなります。
「これは誰もが抱く感情だ」と認めることからはじめましょう。