2022年1月1日 適用となる ICD-11(国際疾病分類 第11版)。その中には新たに東洋医学(伝統医学)の項目が追加されています。
ICDは 世界保健機構 WHO が、病気や死因を国際基準で分類したものです。
約30年ぶりに「ICD-10」から「ICD-11」へ大型アップデートされました。
人々の健康状態・病気の種類・その数と死亡率 などを 世界共通のコード化された データとして収集し、分析・研究・予防対策 などに使われます。
2018年6月 ICD-11 発表
2019年5月 世界保険総会にて正式決定
加盟国による導入開始
2022年1月 日本適用開始予定
なぜ最新の国際基準に「伝統医学」なのか?
ぼーっとしていると西洋人から東洋医学を学ぶ時代がやってきます。
それほどまでに世界から注目を集める「東洋医学」とは・・・
ICD-11で追加された項目
- 免疫機構の疾患
- 睡眠・覚醒障害
- 性保健健康関連の病態
- 伝統医学の病態・モジュール1
- 生活機能パターンに関する補助セクション
- エクステンションコード
ここでいう「伝統医学」は中国・韓国・日本における東洋医学(鍼灸)を指します。
これまでにWHOは、3つの国でズレの生じていた部分を統一し、国際基準にするために力を注いできました。
具体的な例として、各国で使われていたツボの位置の微妙なズレ。
専門家が集まり、会議を繰り返して 361 穴の合意が実現しました。(2006年)
※合意内容の修正は今後も行われると思われる
各国間での技術交流や学習会なども積極的に行われ、「東洋医学」というブランド化に向けて力を合わせています。
また、エビデンス(科学的根拠)を得るため、世界各地で研究が進み 多くの論文が発表されています。
科学的に証明された東洋医学の効果
WHO・NIH の認めた 鍼灸治療が有効な疾患
WHO(世界保健機構)・NIH(米国 国立衛生研究所)
- 神経痛・麻痺・痙攣
- 脳卒中後遺症
- 自律神経失調症
- ノイローゼ
- 頭痛・めまい
- 吐き気・嘔吐・つわり
- 関節炎
- リウマチ
- 頸肩腕症候群
- 頸椎捻挫後遺症
- 五十肩・テニス肘
- 腱鞘炎
- 腰痛
- 外傷の後遺症
- 虚血性心疾患
- 動脈硬化症
- 高血圧症・低血圧症
- 動悸・息切れ
- 気管支炎・喘息・風邪
- 胃炎・胃下垂
- 肝炎・胆のう炎
- 肝機能障害
- 十二指腸潰瘍
- 便秘・下痢
- バセドウ病
- 糖尿病
- 痛風
- 貧血
- 膀胱炎・尿道炎・腎炎
- 性機能障害
- 更年期障害
- 月経困難症・月経異常
- 乳腺炎
- 不妊症
- 中耳炎・耳鳴り・難聴
- メニエル病
- 鼻炎・ちくのう症
- 咽頭炎・喉頭炎・扁桃炎
- 抜歯疼痛
- 眼精疲労
- 急性結膜炎
- 白内障
- 小児神経症
- 小児喘息
- アレルギー性湿疹
- 夜尿症
- うつ病・アルコール中毒
日本における鍼灸治療 保険適用疾患
- 神経痛
- リウマチ
- 頸腕症候群
- 頸椎捻挫後遺症
- 五十肩
- 腰痛
※保険適用には 医師の同意書が必要です
皆さまの 健康に対する意識を高める助けとなりましたら幸いです。