健康を気遣う人にとって「何を食べるか」は、たびたび問題となります。
肉食は体に悪いのか、糖質制限はしたほうがいいのか、添加物問題等々…
現在主流の二大健康食事法といえば
- 玄米菜食
- 高タンパク食(分子栄養学)
どちらも健康にとって正しい食事。
結局何を食べるのが正解なの?と疑問を持つ方もいるでしょう。
日本の伝統的な玄米菜食
玄米菜食といっても、肉を一切食べるなとは言われません。
肉を食べるなら白身魚が理想ではあります。
赤身肉が多すぎると分解が追い付かず、大腸の先へ進む頃には腐敗してしまいます。
なんだかんだで和食
和食に多く含まれるのがミネラル。
白米を食べるのが一般化してしまいましたが、玄米にこそ栄養があります。
ビタミンB1とマグネシウムは白米の約5倍。
食物繊維は約6倍含まれています。
白米は、食べやすくするために栄養をそぎ取ってしまった食品です。
※玄米は無農薬を選びましょう。
和食に多く含まれるマグネシウム。
現代人が「疲れている」のはマグネシウム不足が原因かもしれません。
分子栄養学の高タンパク高ビタミン食
分子栄養学では高タンパク・高ビタミンが基本となっています。
詳細は別の機会に取り上げたいと思いますが、人間の細胞がタンパク質からできているなどの根拠をもとに言われていること。
今の主流は『カロリー栄養学』で、食べ物にあふれている現代においてはあまり意味がない。
「摂取カロリーより消費カロリーが高ければ痩せる」といった間違ったダイエット法が出回る原因にもなっています。
分子栄養学は個人差を強調します。
同じ栄養を摂取しても、吸収能力に差があることを理解しなければ栄養の摂り方を間違えます。
サプリメントを推奨するのは現代の食品に栄養が無いから
分子栄養学では、普段の食事では栄養が不足(失調)してしまうためサプリメントを推奨しています。
食べ物があふれる時代に栄養失調とは?と疑問を抱く人も。
食が自由になりすぎて、摂るべき栄養が不足し 簡単に栄養失調(栄養バランスを崩す)をおこします。
サプリメントを使わなければいけないほど?
実は同じ野菜でも、昔と比べると栄養がほとんどありません。
現代の食品は「カロリーはあるがミネラルが不足したエネルギー食品」と言われています。
「同じ食品・同じカロリーでも栄養価がまったく違う」ということ。
マグネシウム | 銅 | 鉄 |
---|---|---|
75% | 75% | 50% |
これが分かると、今あたりまえの『カロリー栄養学』があまりにも頼りないと分かります。
食品の栄養価が失われた原因は農薬・化学肥料です。
私たちは微生物の食事を口に入れている
一人の人間は、一人の人間のように見えるが実はそうではない。
このような突拍子もない話ができるほど、微生物の謎が明らかになっています。
「腸内環境」というけれど、そもそもなぜ腸の中に微生物が住んでいるのか?
実は私たちは、口に入れた食べ物のほとんどを直接栄養として吸収できません。
腸に微生物がいなければ人間は生きられない。
そもそも人間が誕生することもなかったのです。
私たちが口にしている食べ物は微生物が食べ、その際分泌されたものを私たちが栄養として吸収します。
悪玉菌は健康な人の腸にもいますが悪さしません。
悪玉菌も例外なくヒトが口にしたものを食べ 生きています。
腸内の誰に食べさせるかは、何を口にするかで決まります。
結局何を食べるのが正解か
食べるべきもの
量を多くすべき順に言うと
- 野菜
- たんぱく質
- 穀物
腸内細菌は食物繊維が大好き。
これを摂るか否かで、腸内環境が大きく変わります。
分子栄養学でいうところの「個人差」にあたる部分。
食物繊維をしっかり取り続けることで栄養を吸収する能力が高まります。
具体的に何を食べるべきかの答えは残念ながらありません。
腸内細菌の多様性を再生させるには、食べ物も多様化させる必要があります。
同じものばかり食べず、いろいろな種類のもの(とくに野菜)を食べましょう。
なるべく避けるもの
- 精製食品
- 殺微生物
<精製食品>
- 白米
- 小麦製品
- 砂糖
- 精製塩
白米と玄米を混ぜて食べたり、パンやお菓子・砂糖の多い食品はたまのご褒美として食べる程度にとどめるのがいいでしょう。
砂糖がいけないからと、人工甘味料に手を出すのは糖尿病のリスクを高めるので避けてください。
人工甘味料を摂るくらいなら砂糖を摂ったほうがマシです。
糖質制限は場合によって必要ですが、基本的には砂糖(ジュースやデザート)などの精製された糖分を控えるだけで大丈夫です。
<殺微生物>
- 抗菌薬
- 抗生物質
- 殺菌消毒
非病原性微生物が多ければ多いほど病気になりにくくなります。
受け入れ難いかもしれませんが『ヒトマイクロバイオーム』という最新科学が明らかにしたものです。
簡単に言えば、腸内環境を整えましょうということ。
そのためには、腸内細菌叢の最大の敵が抗菌薬・抗生物質・殺菌消毒だと知ることです。