違いを知る(4話~)

[第4話] 性格が合わない…は夫婦不和の主原因ではない?

性格が合わない―。

結婚生活が始まり、恋愛ホルモンの効力・・が切れてくると、皆、そう感じ始めるようです。互いの欠点や“違い”に気付き始めるからでしょう。 しかし、全ての“違い”が即、夫婦不和の原因になる訳ではありません。

現在、「性格の違い」は離婚理由の大半を占めるとされています。ところが、それは単に手続き上、特別な事情(浮気や暴力など)のない殆どのケースが皆、「性格の違い」(性格の不一致)にカウントされてしまっているから、というだけの話。実際の主原因は様々です。

仮に、本当に「性格が合わないこと」が離婚の決定的要因になり得るとするならば、・・・この記事を読んでおられる方のほとんどが、今すぐ離婚届けを取り寄せなければならなくなるでしょう(汗)。

では、一体、何が夫婦間における本当の課題なのでしょうか?

今回は「性格の違い」をテーマに、それを様々な要因に“紐解き”しながら、夫婦不和の本当の課題について考察してみたいと思います。

今日のコンテンツ

★ あなたはどっち派?
★「性格が合わない」ってどういうこと?
★ 夫婦不和を招く本当の課題!
★ 性格は変えられなくても…

 

あなたはどっち派?

人の好みは十人十色。どんなに仲の良い間柄であれ、個性の異なる二人が向き合えば、意見の食い違いも生じることでしょう。試しに夫婦で、カップルで、或いは友人同士で、次の質問に答えてみてください。

どちらかと言えば…

  • 朝食は パン? or ごはん?
  • 飲むなら コーヒー? or 紅茶?
  • 好きなものは 最初に食べる? or 最後に食べる?
  • 遠出するなら 飛行機? or 新幹線?
  • 楽しみなのは クリスマス? or 誕生日?
  • 物を買うなら デザイン重視? or 機能重視?
  • 好んで見るのは ドラマ? or 映画?
  • 休日を過ごすなら 家でのんびり? or 外で発散?
  • 電車が出発しそうなら 急いで乗り込む? or 次の列車を待つ?
  • やんなきゃならない面倒なことは 今やる? or 後でやる?

答えが「共通する項目」と「異なる項目」、どちらが多かったでしょうか? と同時に、もう一つ質問させてください。

仮に「異なる項目」が多かったとして、その違いが二人の関係に何か「深刻な亀裂」を生み出すでしょうか?

夫婦の個性は違って当然。そうした違いが即、不和の原因になる訳ではないのです。

 

「性格が合わない」ってどういうこと?

私たちが “性格の違い” と一緒くたに言う時、そこには多種多少な “違い” が含まれています。一度、それを種類分けしてみましょう。そして一体、どの違いが夫婦間に “深刻な不和” をもたらすのかを 見てみたいと思います。

 

その1.特性・タイプの違い

内向的か外向的か、几帳面か大雑把か、せっかちかのんびりか…といった個々のタイプの違い。確かに、せっかちとのんびり、「うさぎとカメ」のようなカップルが一緒に暮らすとなれば、ストレスも溜まるに違いありません。

しかし、こうしたタイプ違いのカップルが、見事なバランスを保ちつつ、円満な関係を築いているケース、皆さんの周りにも割と多いんじゃないでしょうか?

 

その2.好み・関心分野の違い

好きな食べ物、好きなスポーツ、好きな音楽ジャンルが違う、といった「嗜好性」の違い。「趣味の違い」もこれに当たります。確かに、夫は歴史や哲学の話がしたく、妻はファッションやグルメの話がしたい~では、話が噛み合わないでしょう(汗)

夫婦間には共通した関心事があると良い、というのも同感です。ただ、好みは十人十色。二人の間には、共通点より相違点の方が多くて当然です。逆に、関心分野の真逆なカップルが、「互いに学び合うことが多くていい!」と、違いを楽しんでいるケースも少なくありません。

 

その3.生活習慣の違い

各々の生活スタイルの違い。新婚当初、最も衝突するのがコレでしょう。電気を小まめに消す・消さない、同じタオルは何回使うか、朝シャンか夜シャンか…。物の置き位置、皿の洗い方、洗濯物の畳み方に至るまで、「なんでそうするの~」という争いが絶えないはず。

時間感覚、金銭感覚の違いも然りで、長年、身に付いた習慣は容易に変わらないでしょう。ただ、こうした違いも、時間の経過と共に正されたり慣らされたりで、案外、数年も経つと落ち着いてくるようです。

 

その4.価値観の違い

考え方や優先順位の違い。これは上のどの違いよりも深刻になり易いでしょう。人は自分が価値視していることを相手にも価値視して欲しいと思うからです。「仕事か家庭か」に始まり、家事・育児、今後のプランや将来の展望に至るまで、二人の間の価値観衝突は免れないでしょう。

嫁姑も、価値観の違いが三者に広がったものと言えます。しかし、家庭は夫婦で「共同運営」するもの。異なった考え方をもったパートナーがいることって、貴重で頼もしいことであるに違いありません。

・・・その他、「性の不一致」「フィーリングが合わない」等といった要因も挙げられます。

ただし…、私は思います。恐らく、深刻な夫婦不和をもたらせる本当の原因は、上に挙げたうちの「どれでもない」のです。

 

夫婦不和を招く本当の課題!

どのカップルにも「違い」は存在します。にもかかわらず、うまくいくケースと破綻するケースがあるのは何故でしょうか?これまで多くの相談に応じながら実感させられました。答えは “性格” の問題ではなく、“人格” の問題にあるのです!

性格とは「キャラクター」であり、特有の “個性” であるのに対し、人格とは「パーソナリティー」、即ち、人が等しく培っていくべき普遍的な “人間性” を意味します。一言で言うなら、他者を思いやる心、理解し配慮する心であり、また、自らの心を正しくコントロールする力です。

夫婦間の不和や葛藤はタイプや好みの “違い” から生じているのではなく、その違いに対する “理解” や “尊重” の欠如から生じているのです。

今一度、葛藤や喧嘩のシーンを思い出してみてください。

あなたは恐らく、生活習慣が違うことに腹を立てているのではなく、何度言っても、相手から協力する姿勢や思いやりが感じられないことに腹を立てているはず。価値観が違うことが許せないのではなく、あなたの価値観を大切にしてくれないことが「許せない~!」のではないでしょうか?

性格は変えられなくても…

ややもすると、お堅い人生論に聞こえるかもしれませんが、この話、「性格が合わない~」と絶望している人にとっては、グッドニュースでもあります。

何故なら、性格(個性)は変えられなくとも、人格=パーソナリティーは「培っていく」ことができるからです。そう、「変われる」のです!

また、性格と人格を分けて捉えることは、相手への理解にもつながるでしょう。

性格の長短は表裏一体。子どもたちを見ても分かるでしょう。

「また、すぐメソメソして!」と、息子を怒る母親は、もっと腕白坊主になって欲しいからといって、息子が妹に暴力をふるうような子であって欲しいとは思っていません。その子は腕白坊主ではないけれど、人一倍、心の優しい子なのかもしれません。

寡黙な夫は、対話は弾まないかもしれませんが、浮気をしてあなたを苦しませることはしないでしょう。いつも口うるさく小言を言ってくる奥さんは、腹立たしくはあっても、それがあなたを立派な亭主にさせているのかもしれません。

もし、「性格が合わない~」として、あなたが不満に思っている「頼り甲斐のない」旦那さんが、仕事はちゃんとし、言えば家事も手伝い、子どもの面倒も見てくれる人であるなら…、或いは、あなたが問題視している「口やかましい」奥さんが、毎日食事を作り、子育てをし、あなたの身を心配してくれている人であるなら、問題解決の答えは “性格の違い” ではなく、あなた自身の “人格の成長” にあるのかもしれません。

二人は互いの人格成長のために出会わされた―、そう考えてみてください。二人の違いが互いの人格成長を促すのです。本当に素敵な夫婦というのは、互いを高め合い、互いを通して成長していく二人を言うのではないでしょうか?

 

まとめ

  • 「性格の不一致」と考えられているものの中には、嗜好性や生活習慣の違い、価値観の違い等が含まれる。
  • 深刻な不和をもたらせているのは、「性格:キャラクター」の違いではなく、「人格:パーソナリティー」の成熟度にある。
  • 性格は固有の性質であり、基本的に変わらないが、人格は自ら育み、成長させていくことができる。

※補足:人格・人間性そのものに深刻な問題をきたしているようであれば、一人で悩みこまず、然るべきところに相談し、場合によっては、別居等、具体的対処を検討することをお勧めします。

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