コミュニケーション

夫婦円満の秘訣④ 夫婦喧嘩はやり方次第

結婚生活が始まれば、避けられないものが“夫婦喧嘩”。(汗)

様々な違いを持つ二人が出会ったのですから、行き違いや衝突が起こるのは当たり前のこと。

逆に、喧嘩ができるのは、夫婦間で“コミュニケーションが取れていること”の証しなのかもしれません。

 

ただし―。ポイントは“喧嘩の仕方”であり、喧嘩が起こった時の“対処法”でしょう。

コミュニケーションをキャッチボールに例えるなら、大切なことは、“ボールを落とさないこと”ではありません

“落ちたボールをすぐ拾うこと”です。

今回はこの辺りをテーマに、「夫婦喧嘩の上手な仕方と収め方」について見ていきたいと思います。

  

今日のコンテンツ

★売り言葉に買い言葉
★大火災になる前に
★夫婦喧嘩のルール -上手な喧嘩の仕方
★夫婦喧嘩の収め方 -上手な仲直り術
★夫婦のキャッチボールを続けよう

売り言葉 に 買い言葉

喧嘩のきっかけは常に些細なこと。しかし、その“些細なこと”が積もり積もって化学作用(=爆発)が起こるのです。

例えば―。 ※( )内が妻の反応

朝、着替えを出しっ放しで家を出た夫が、日中メールしても返信をよこさず(ピクッ)お願いしたものを買わずに帰宅。(ピクピクッッ)

子どもが散らかしたリビングをようやく片付け終わったところへ夫が靴下を無神経に投げ捨て(ピキン!!)最後に一言、「まだメシできてないの?」(ブチッ!! ボカ~ン!!)

 

何もストレスの原因は二人の間のことだけではありません

職場の人間関係や育児疲れなど、日中、溜まりに溜まったストレスで飽和状態となるため、ちょっとしたことで“発火”してしまうのでしょう。

 

そして、多くの場合、その最後の引き金を引くのは“言葉”です。

「何、考えてんの」「いい加減にしてよね」「これもできないの?」「バッカみたい」…etc.

ネガティブな言葉はネガティブな言葉を呼び寄せます。売り言葉買い言葉で、小さな“火種”が“大火災”を引き起こしてしまうのです!!

 

大火災になる前に

夫婦の相談に応じてみると、火種が大火災となり、それが慢性化するまでには“段階”があることが分かります。

大抵の場合、最初はちょっとした「①誤解・不信感(なんで?どうして?)」から始まります。それが「②不満・憤り(頭きた~!)」となり、さらには、「③拒否・拒絶(口も利きたくない!)」となって、最後には、「④気力喪失・自暴自棄(もうどうでもいい!)」につながるのです。

放っておけば、災害は拡大する一方。そこまで放置してはいけない・・・・・・・・・・・・・のです!

  

まずは女性の皆さん、男性は“プライドの塊”です。温厚そうな夫であれ、ひと度、男としての面子や自尊心を傷つければ、“烈火”のように怒り出すでしょう。

男性には、触れてはならない“導火線”があるのです。

とはいえ、多くの場合、先に“地雷”を踏むのは男性たちでしょう。女性の背後から、モクモクと黒い煙が上がっていても、男性はなかなかそれに気付きません。

我知らず、女性を傷つけ、さらなる無神経な言動が、火のついた彼女の感情に“油”を注ぐのです。男性は異変に気付いたら即、誠意を示し、彼女の話に耳を傾け、“ガス抜き”をしましょう。

 

尚、女性の皆さんは全てを溜め込み、爆発させる前に、事前説明を心がけましょう。

男性からすると、爆発10秒前から、いきなり“カウントダウン”を始められても間に合わないのです!(汗)

 

夫婦喧嘩のルール
(上手な喧嘩の仕方)

夫婦喧嘩は、ある種のガス抜き・毒抜き(デトックス)にもなり、二人の間の理解を深める学びにもなるでしょう。

但し、そこには“ルール”があります。

 

ボクシングなどの格闘技も、ルールがあるからスポーツになるのであって、ルール無用のストリートファイトになった時点で、“110番通報”されてしまうでしょう(!!)

夫婦喧嘩においても、やっていいこと悪いことがあるのです。

その1 人格攻撃

“行動”と“人格”は分けること。「あなたのその行動・・・・、最低よ」と言うのと、「あなた・・・、最低よ」と言うのとでは訳が違います。直して欲しい“具体的行動”を示しましょう

その2 決めつけと憶測

断定的な物言いをしたり、憶測で物を言わないこと。「絶対そうだ」「いつもそうだ」「きっとこうだ」…と、決めつけてかかると、学びも発見も得られません

その3 他の話題を持ち込む

親兄弟や故郷・母国を批判することで、夫婦問題を家庭問題、国家問題に飛び火させないこと。また特に女性の皆さんは喧嘩の度に“過去”まで遡るのはやめましょう!!(汗)

その4 感情任せになる

負の感情に任せて良い結果につながることはまずありません。感情がエスカレートした時はクールダウンさせ、 “10回深呼吸”してから話を続けるか、いったん速やかにその場を離れましょう!!

 

その他、①罵詈雑言②決定的言葉(結婚しなきゃよかった!離婚してやる!)、③暴力や不倫などは“一発アウトもの”と覚えておきましょう。

 

夫婦喧嘩の収め方
(上手な仲直り術)

落ちたボールをすぐ拾うための具体的な方法です。

1.謝罪する

何といっても、関係修復に向かう一番の近道は“謝ること”。引き金を引くのも言葉なら、それを修復できるのも言葉だからです。

直接、謝罪の言葉が言いづらいなら、「今朝は言い過ぎたよ(反省)」「あんなこと言うつもりじゃなかったのに…(後悔)」「あなたと喧嘩するといつも苦しくなる(痛み)」「早く仲直りがしたい(和解の意向)」といった気持ちを伝えましょう

修復モードに変わるに違いありません。

2.肯定的なコミュニケーション

すぐ謝れない場合は、まずポジティブなコミュニケーションから。

5つのコミュニケーションパターンで言うなら、次の通りです。

【言葉】:怒っていても…挨拶は欠かさない。「おはよう」「行ってらっしゃい」「おかえり」「おやすみ」…・etc。 笑顔で言えなくても言葉を交わし合うこと。

【サービス】:怒っていても…行動はいつも通り。食事は作る、家事もやる(手伝う)、子どもの面倒はちゃんと見る…。いつも以上に心を込めると気持ちが伝わるかも。

【プレゼント】:相手が好きなものを買って帰る。わざとらしいと言われるかも知れませんが、効果はアリ。「いつもありがとう」といったカードを添えると修復モードに。

【スキンシップ】:ソファーで並んで座ってお茶をするとか、軽くハグ等ができると修復につながり易いです。

【クオリティータイム】:大喧嘩をした時などは、早めに二人だけの時間を。環境や気分を変えることが大切です。

3.時間の経過

時間だけが解決できるというケース。ただし、まずは上記のことにトライした上で、相手の感情が収まらない場合には、焦らず、イライラせず、「時間が必要なのだ」と考え、長い目で見守りましょう。

4.リペア・アテンプト

『結婚生活を成功させる7つの原則』の著者、ジョン・ゴッドマン博士が紹介している“裏技”です。

リペア・アテンプト(修復努力)とは、喧嘩をしている正にその場で、ウィットの効いたジョークやおどけたしぐさを見せることで、二人の間の険悪なムードを一蹴させてしまう、というもの。

「もう、あなたって人は!」と、愛嬌あるふくれっ面を見せて笑いを誘うとか、「まぁ、君のそういうわがままなとこも好きなんだけどな」と付け加えるなど、ちょっとした愛情とユーモアが言えると、喧嘩しても喧嘩のままでは終わらないのです。

  

夫婦のキャッチボールを続けよう

仲の良い夫婦とは、“問題がない夫婦”を言うのではありません。問題があっても、“回復できる力をもっている夫婦”を言うのです。

私も家内との間で、数々の“喧嘩”をしてきました。相手を傷つけてしまったこともあれば、数日間、口を利いてもらえなかったこともあります。

しかし、そうしたことを通して、互いが何を求め、どういったことに傷つき、何が互いの喜びとなり、力となるのかを学んできました。

 

誰にとっても、喧嘩をすることは気分のいいことではありません。

しかし、私たちはそれを通して、相手を理解することを学び、和解する経験を通して、相手を信頼することを学ぶのです。

 

キャッチボールをしていれば、投げたボールが逸れ、柵の向こう側に入ってしまうこともあれば、池の中に落ちてしまうこともあるでしょう。

でも、落ちたボールは、また“拾えばいい”のです。

「君が取りに行けよ」「アンタが取りに行きなさいよ」と意地を張り合うこともあるでしょう。しかし、後で振り返れば、拾いに行くのはどちらでも良い・・・・・・・のです。

 

大切なことは、“ボールを落とさないこと”ではありません。“二人のキャッチボールを続けること・・・・・”です。また、その時間を“共有”することなのです。

二人の時間を大切にし、二人の間の愛情を育んでいきましょう。

一生の中で、一番長い間、共にボールを交わし合うのは、親子でも、兄弟でもなく、夫婦なのです。

 

まとめ

  • 相異なる二人が出会ったのだから夫婦間で衝突が起こるのも当然。大切なのは、夫婦喧嘩が起こった時の二人の対処方法。
  • 小さな火種が大火災になる前に鎮火すること。喧嘩する際も人格攻撃や断定的物言いをしない等、ルールを守ることが大切。
  • 喧嘩をしたら謝罪するのが近道。また怒っていても肯定的コミュニケーションを怠らないこと。時間だけが解決する場合も。
  • 落としたボールはすぐ拾おう。重要なことはボールを落とさないことではなく、夫婦のキャッチボールを続けていくこと。

 

-コミュニケーション

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