違いを知る(4話~)

[第7話] 価値観の違い―互いの違いは二人の強みになる!?

結婚は価値観が合う人とするのがいい―と、よく言われます。

私も実際、パートナーを探すなら、外見や学歴、収入といったものよりも、“価値観が合うこと”を重視したらいい、とアドバイスしています。

好みや趣味、生活習慣等に大きな違いがあろうとも、“価値観”さえ共有できれば、案外、他の違いは越えていくことができるからです。

では、夫婦間で“価値観の違い”を見出した場合は、どうこれを克服していけばいいのでしょうか?

今回はこの“価値観の違いとどう向き合うか”をテーマに、話を進めてみたいと思います。

「この人とはもうやって行けない…」と性急な判断をくだす前に、、、
「結婚生活なんてこんなもの…」とシニカルになる前に、、、
是非、本文をお読みください。

価値観の違いを“価値視”できるようになるかもしれません。

今日のコンテンツ

★ 価値観は人それぞれ!?
★ 自分にとって価値あるもの?
★ 相手が大切にするものを大切にする
★ 共通の目的(ゴール)を見つめる

 

価値観は人それぞれ!?

「世界の日本人ジョーク集」という本の中にこんな話が掲載されています。

世界の人々を乗せた豪華客船に事故が発生。船長は乗客たちをいち早く避難させようと、それぞれに“最も合った言い方”をし、それを聞いた彼らは我先に海に飛び込んだといいます。

アメリカ人にはこう言いました。
「飛び込めば、英雄になれますよ」

イタリア人には
「飛び込むと女性にもてますよ」

ドイツ人には
「飛び込むのが規則になっています」

中国人には
「飛び込まないでください」

そして、日本人にはこう言います。



「みんな、飛び込んでいますよ」

思わず苦笑してしまう話ですが、確かに、物の見つめ方・価値観は、国や文化背景によって大きく異なるでしょう。さらに言えば、価値観は人それぞれ異なるのです。

結婚前、「私たち、価値観がよく合うんです」と言っていたカップルでも、結婚生活が始まれば、二人の間に諸々の“価値観の違い”を発見することでしょう。

そして、その違いは上述したように、生活習慣や趣味の違い等よりも深刻な溝になり易いのです。

人は皆、自分が価値視していることを相手にも同じく価値視して欲しい!!(否定されたくない!!)…と思うからでしょう。

 

自分にとって価値あるもの

山を愛する登山家が登山の理由をきかれ、「そこに山があるからだ」と答えた話は有名です。でも、これって、山に魅せられたことのない人にはさっぱり分からないですよね?(汗)

ノーベル賞を受賞した科学者の大発見も、一般人にはその価値が分かりませんし、美術家が目を細めながら「この曲線が気に入らない」と言ったところで、周りには本人が何にこだわっているのか、皆目、理解できないでしょう。「価値観が違うから」です。

同じように、夫がレアなプラモデルを発見してきて、「これは凄い!」と興奮していても、妻にとっては恐らく“意味不明”。そこに価値を置いていないからです。一方が価値視しているものが、他方にとっては案外、“どうでもいいこと”だったりするのです!(汗)

価値観とは、物事に対する個々の判断基準(評価基準)を言います。端的に言うなら、人生において本人が何を重視し、どこに価値を置いているか、です。「物事の優先順位」と言ってもいいでしょう。

例えば、夫婦の間でも、仕事、子育て、友達付き合い、趣味生活、車、マイホーム、口座の残高…等々、それぞれ価値視しているものやその度合いは大きく異なるでしょう。そして、自らが価値あると思うもの、より重要度が高いと考えるものに、より多くの時間を割き、力を投入し、費用を投じたいと思う訳です。

あらゆる判断基準の根底となる価値観が違う訳ですから、互いに「なんでそこに時間かけるの?」「どうしてこんなことにお金を使ったの?」「そんなことよりこっちのほうが大切でしょ!」となり、「そんなこととは何だ~!」と炎上してしまう訳です。

 

相手が大切にするものを大切にする

既に、互いの違いを克服するには、①違いをどう捉え②共通項をどう発見するかがポイントだと述べてきましたが、まず前者の観点で言うなら、「互いの価値観を尊重する」、これに尽きます。

言い換えれば、相手が大切だと思うものを大切にする、ということ。自分が価値視するものだけが全てではないのです!!

価値観は、当人が自らの半生を通して体験し実感してきた、長い形成過程によるものです。容易には変わりませんし、自分の中でより上位にある価値観を否定されようものなら、自分の存在や人生を否定されたかのように思えるでしょう。価値観だけにカチン!!と来る訳です(←失礼しました。汗)

カウンセリングなどでも、相手の価値観を否定してしまっては話が始まりせんし、ビジネスでも、まず相手の価値観に合わせて話を切り出すはず。「商品を買ってもらいたい」ではなく、顧客側の価値観―綺麗になりたい、健康になりたい、安心したい、成功したい等―をまず満たそうとするのが定石ではないでしょうか?

夫婦間でも同じです。まず相手が大切に思うことを大切にする―。

異なった環境、異なった境遇、異なった生育過程を経てきた訳ですから、互いに価値観が合わないのは当然のことです。問題は互いを尊重し得るか否か―。

尊重し合う思いさえあれば、あなたと異なる相手の価値観は、人生のパートナーとして、あなたに必要となる大切な視点を提供してくれるに違いありません。

 

共通の目的(ゴール)を見つめる

同時に「共通項を見出す」という観点から、「共通の目的(ゴール)をもつこと」をお勧めします。価値観は容易に変わらないと記しましたが、それが人生体験を通して形成されたものである以上、同じく“新たな人生体験”を通して変わる可能性もまたあるのです。

その代表的な例を挙げるなら、事故や病気、震災…、そして“結婚”です。

 

私自身、結婚を通して大きく価値観が変わりました。自己の成長や仕事の成功以上に大切なものができたからです。家庭を営んでいくこと、子どもを養うこと、家族の幸せや喜びに生きること…。

無論、私と家内の価値観にはいまだに大きな(かなり大きな!!)違いがありますが、「家庭を営む」という共通目的をもったことから、20余年の歳月を通し、二人で共有できる価値観が生まれたのです。

違いに目を向ければ、夫婦間には常に食い違いが生じざるを得ないでしょう。しかし「より良い家庭を築く」といった共通目的に目を向ける時、夫婦間の口論ですら、より良い家庭を作るための貴重な対話に変わるのです。

もし今あなたが「夫婦で口論してばかりだ」とするなら、今度からは「より良い家庭作り」に向けて “口論”してみてはどうでしょうか?

結婚生活は人生の共通ゴールに向け、二人で共に歩む旅路です。

ロールプレイングゲームに例えるなら、あなたは決まって“異なる能力や資質をもつ者”の中から「旅の仲間」を選ぶでしょう。同じように、夫婦が山あり谷ありの人生を「共に越えていくパートナー」であるなら、互いのもつ“違い”が二人の“強み”になるのです。

フランスの小説家サン・テグジュベリがこんな素敵な言葉を残しました。「愛する―それは互いに見つめ合うことではなく、一緒に同じ方向を見つめることだ」。

この言葉は私たちに、結婚生活の大切な意味を、今一度、思い出させてくれるに違いありません。

 

まとめ

  • 価値観とは「人生で何を価値視するか」といった個々の判断基準であり、その違いはより深刻な葛藤になり得る。
  • 互いの価値観を大切にする姿勢さえあれば、その違いは自分に必要な視点を与えてくれるものになる(違いの捉え方)
  • 結婚は二人で共に歩む旅路。人生の共通ゴールに目を向ければ、二人の間に共通の価値観が生まれる。(共通項の発見)

 

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