【支援学校か支援学級か】阿多義明先生の著書から

先日、けんを支援学校から普通学校の支援学級へと転校させることを検討していると書きました。

放デイの先生の反応は「それがいいと思う」というものでした。

私がこのような発想をするようになったのは、以前、ある本を読んでいたからです。

一般的に「支援学校の先生の方が、専門知識を持っていたり、障害児が過ごしやすいように環境も整えられている」と考える親御さんが多いと思いますし、私も元々はそのように考えていました。

ところが、知人からの勧めで読んだ阿多義明先生という方の本には、逆のことも書かれていました。

抜粋しながら、少しだけ紹介します。

「普通の子供に育ってほしい」という希望があるのに、毎日、療育センターや養護学校で普通でない生活をさせている人もいます。普通の保育生活・普通の学校生活を経験させていないのに、普通の子供、普通の社会人に育つとは考えられません。 自閉症候群は、社会性が伸びにくいハンデです。それならばよけい「普通の生活」をさせなければいけないのです。一般社会から隔離して育てることはマイナスです。隔離して、いつ社会性がつくのでしょうか。…(中略)…社会性をつけたければ、まず「みんなと同じ普通の生活」をするのが前提です。そのうえで、その人のハンデが克服できるように、身体・言語・理解力…などの支援訓練を行うことです。訓練があって生活があるのではなく、生活があって訓練があるのです。

伸びる基礎能力はあっても、健康な活動をしていない世界で暮らすと、社会性が低くなり、理解力も伸びません。社会生活の楽しさや厳しさ、勉強の大切さを知る環境にないからです。…(中略)…そのためには、「特殊な施設ではなく、健全な仲間と接する普通の生活」「好き勝手に動き回るのではなく、情緒がコントロールできるようなルールを守った行動」「様子をみているだけでなく、きちんとコトバが使えるような言語訓練」…をしなければなりません。

(『自閉症の治し方!』阿多義明著)

この先生、ハッキリした物言いが、私は好きです。笑

支援学校での生活は、調子が悪そうな日は「ゆっくり・まったり」と過ごすことができます。

けんも気分が乗らない日には「ゆっくりさせてくれ」アピールをして、まったり過ごさせてもらうこともあります。

一方、放デイではお構いなしに「訓練!訓練!」です。笑

でも、けんの表情を見ていると、自分を律して活動した後の方が、脳がシャキッと覚醒しているような顔をしています。

特にけんは「模倣」が得意です。

普通学校では支援学級だったとしても、教科によっては普通学級の子ども達と一緒に学ぶ機会もあります。運動会や発表会も一緒。

今のけんには、そういう環境の方が合っているのではないか、と思えるのです。

家族の協力

どんな環境を選ぶとしても、環境を通して成長するためには、けん自身の努力が必要ですし、それを支える家族の協力が欠かせません。

今のけんは成長したい意欲を持っています。

家庭で充電して、学校や放デイで頑張る!

その積み重ねの中で、環境を糧に大きく成長していって欲しいと願っています。

「支援学校か、支援学級か」……じっくり考えていきたいと思います。


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