「自閉症」って本当は何なんだろう?

3歳で自閉症と診断

長男のけんは、3歳の時に「非定型自閉症候群」そして「軽度知的障害」という診断を受けました。

その時は意味がまったく分かりませんから、先生から言われるままに「はぁ、そうですかぁ」という感じでした。

けんが特別支援学校の小学部に上がるようになると、私たち夫婦は療育に力を入れようと思い、先生との面談やネットの情報、本などを通して少しずつ「自閉症」について勉強をしています。

自閉症とは何か?

それで驚いたのは、「自閉症」ってまだ本当に解明されてないんだな、ということ!

そもそも「自閉症とは何か?」が曖昧だったりするようです。

『自閉症の治し方!』(東京経済)という本を書いておられる阿多義明先生の解説はちょっと衝撃的でした。

要約すると、以下のようになります。

  • 現在、「自閉症スペクトラム」「広汎性自閉症」「非定型自閉症候群」など、「自閉症」に似た様々な診断名がある。
  • しかし実は本当の「自閉症」とその他の障害は、全く別の障害である。
  • 本当の「自閉症」は企画力の問題で、例えて言えば「絵を描く材料はそろっているのに、何をどう描けば良いか分からなくて絵が描けない状態」
  • その他(混合性障害とする)は、材料不足の問題で、例えて言えば「材料さえあれば絵を描くことはできるのに、道具が揃っていなくて絵が描けない状態」
  • 「材料」=体や感覚器の構造
  • 「企画力」=頭の中で行動を企画すること
  • 「自閉症」と「混合性障害」は原因は異なるが、うまく行動できないという結果は似ている。
  • 原因が異なるということは「本当は全く違う障害」だが、結果が似ているのですべてひっくるめて「自閉症の仲間」という診断を受けている現状

これも一つの説に過ぎないのかも知れませんが、私はけんを見ながら、とても納得のいくものがあります。

実は「自閉症」ではなく「混合性障害」だった?

この分類で行くと、けんは「混合性障害」だと思います。つまり、材料不足。体の感覚器の構造というか、働きに問題があるような気がします。

身体の感覚も、妙に敏感で痛がるところがあるかと思えば、かなり鈍感で「え?痛くないの?」というところもあります。

物を見る時に、目を1センチ位まで近づけて見るのは、視覚に問題があるのかも知れません。

濃い味の食べ物ばかりを好むのは、味覚に問題が?

ドライヤーを使った後、送風口のにおいをクンクン嗅ぐのは、嗅覚に問題があるのかも。

「自閉症の仲間」であっても、本当はどういう障害なのかが分かってくると、けんの行動の意味が分かってくるようで、けんの気持ちが見えてきます。


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