「しゃべること」への希望


けんは今、「特別支援学校」に通っています。

入学前に一度、普通の小学校の「支援学級」に見学に行ってきました。

でも、そこの子ども達がみんな、おしゃべりができて、国語や算数のお勉強をしているのを見て、当時は「けんにはまだ難しいな」と判断したのです。

その時はじめて、同じように発達障害を抱える同年齢の子ども達と我が子とを比較して、少しだけショックを受けた瞬間でした。

けんが保育所に通っていた頃は、言葉に対する理解はほとんど無いようでした。

ですから私たち親としても、彼が言葉を習得し始めるというイメージをなかなか持つことができませんでした。

当時は漠然と「この子は一生、言葉のない世界で生きていくかも知れない」という思いもあったのです。

ところが、特別支援学校での生活が始まり、療育を熱心にしてくださる放課後等デイサービスに出会うことができました。

そこの先生たちが、私たち親以上に、けんの可能性を信じて療育してくださる姿に感動でした。

先生たちはけんが言葉を話し始めることや、できるだけ良い形で就労し、自立していけることを考えて下さっていました。びっくり。

けんは今、二年生。

ありがたいことに、今年度に入って言葉が出てくるようになりました。

「イタイ、ココ(ここが痛い)」 「イッタッキ!(いただきます!)」 「ガッコ(学校)」 「ネル(寝る)」

私たち親も 他の子ども達も、けんと少しずつ会話ができるようになることが、嬉しくてたまりません。

ひらがなも覚え始めています。

最近、放デイの先生の勧めで、言語聴覚士の先生を紹介していただくことになりました。

けん自身の中にしゃべりたい気持ちが高まってきているので、「舌の使い方」を訓練することで、もっとしゃべれるようになってくるだろうというのです。

昨夜、お風呂の中で長女が言いました。

「ねぇ、けんって、大人になったらどれくらいしゃべれるのかな?もしかして、ペラペラ?笑」

否が応でも期待が高まる我が家です。

希望を持つが故に、失望を味わうこともあるかも知れませんが、今は恐れずに取り組んでみたいと思っています。

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